アイコン ロシア制裁でどうする自動車メーカー ロシアの自動車販売台数ランキング2021年

Posted:[ 2022年3月 4日 ]

トヨタはロシア第2の都市サンクトペテルブルクにある工場の稼働停止を決定している(従業員2800人)。
他のメーカーでも、物流、金融の混乱でロシア生産や日本からの輸出を見合わせる動きが相次いでいる。

米国と協調した対露輸出制裁、外国直接製品規制(FDPR)」措置の今後の拡大や各国の自主規制が関係してくる。米企業の技術やソフトが入った電子製品や電子部材も対象となっている。

国際社会からロシア事業継続の是非を問われる可能性もあり、各社は事態の行方を注視している。
ロシア進出メーカーや親会社の所在する国はフランス、韓国、日本、ドイツとなる(親会社基準)。

トヨタは部品を安定供給できなくなっているとして、3月4日からサンクトペテルブルク工場の稼働を当面停止する。
日本などからロシアへの輸出も休止する。在庫がなくなれば販売も見合わせる。
スポーツ用多目的車「RAV4」とセダン「カムリ」を年間約8万台生産。販売台数は年間約12万台で、ロシア新車市場でのシェアは日本勢首位の約7%という。

三菱ふそうトラック・バス(川崎市)では、親会社の独ダイムラートラックがロシアでの全事業活動をストップしている。これに伴い、ふそうの小型トラック「キャンター」の現地生産も止まった。



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マツダは、極東ウラジオストクにあるロシアメーカーとの合弁工場への部品輸送をやめる。運ばれた部品を使って完成車を組み立てる工場のため、部品在庫がなくなれば生産は止まる。

ホンダは、ロシアに生産拠点を持たず、輸出をひとまず停止した。

日産も輸出を止めた。サンクトペテルブルクの工場は稼働させているが、「現状が継続する場合、生産停止などに至る事態が予想される」と説明している。

三菱自は先に、ロシアでの生産・販売を停止する可能性があると公表した。

自動車業界では、部品供給網の混乱長期化への懸念が強い。輸出車両を運ぶコンテナ船の運航にも支障が出ており、現地販売への影響拡大も予想される。

2021年のロシアの自動車販売台数は前年比4.8%増の166万7千台。
韓国の現代自動車は部品が滞り、3月1日から5日まで操業を停止している。その後の予定は不明。サムスンやLGはロシアに家電生産工場を有している。
韓国の多くの進出企業は、2014年のルーブル暴落で大きな被害を受けており、すでに撤退した企業も多いという。韓国からは自動車や家電やTV・スマホの輸出も大きい。韓国とロシアは想定以上に関係は深い。

グローバル企業では対ロシア制裁に次々に合流している。

アップルは1日、「ロシアにおけるすべての製品の販売を中断した」と明らかにした。
GM・ボルボに続きフォード自動車も、ロシアでの事業を中断したと明らかにした。
ボーイングはロシア航空会社に対する支援サービスを中断すると発表した。
これに先立ち、フェイスブック、ツイッター、マスターカード、ディズニー、ソニーピクチャーズ、シェル、BPなども対ロシア制裁に参加表明した。
テスラ・スペースXの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏はウクライナに、自社の衛星による超高速インターネットサービス網を提供している。


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ロシアの新車販売台数ランキング 2021年/マークライン版

2021年

前年比

シェア

備考

1

LADA

350,714

2.1%

21.0%

ルノー傘下

2

起亜

205,801

2.0%

12.3%

韓国

3

現代

167,331

2.5%

10.0%

4

ルノー

131,552

2.4%

7.9%

フランス

5

トヨタ

97,941

6.9%

5.9%

 

6

Skoda

90,443

-4.4%

5.4%

VW-

7

VW

86,108

-14.0%

5.2%

8

GAZLCV

56,468

10.4%

3.4%

 

9

日産

51,338

-8.9%

3.1%

 

10

BMW

46,802

9.6%

2.8%

11

ベンツ

43,011

10.8%

2.6%

 

ほか

339,271

 

 

 

 

1,666,780

4.8%

 

 

 

 


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