アイコン 中国、日本に対してレアアースによる報復制裁に動く・・・

Posted:[ 2023年4月14日 ]

日本は中国に対して、米から要請を受け26品目におよぶ最新技術の半導体製造装置関連輸出を政府管理に規制強化した。
これを受け中国は、怒り心頭、必ず報復すると発言している。

そうした中、中国政府はハイテク製品に使われる高性能レアアース(希土類)磁石の製造に関する技術の輸出禁止に向けて検討作業を進めていることが明らかになった。
中国政府の輸出禁止・輸出制限技術リストで、レアアースの精錬や加工などの技術の輸出制限を盛り込む予定とされる。

 



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レアアース戦争、
2012年9月、沖縄・尖閣諸島を日本が国有化したことから日中対立に発展、反日暴動、そりに先立ち2010年10月から中国はレアアースの対日輸出を一時停止し、輸出を前年比で4~6割減とした

(日本WTO提訴/2015年に中国敗訴で全面輸出出再開)。
日本政府と企業は、
① 中国以外での調達先確保
② 国内でのリサイクル・再利用推進
③ 省資源や代替原料の技術開発などの対策を行った。

その結果、中国からのレアアース輸入量は半減、輸入の中国依存度も8割から5割に低下させた。一方で、レアアース価格は暴落し、中国では生産停止に追い込まれる企業も出た。

日本はレアアースの原材料確保について短期間で成果を出せた。中国以外の海外で行っていた精錬加工を日本国内でできるように対策、相当の準備もできている。

 一方、米国は自国での鉱山開発にレアアース生産に占める中国依存度は9割から7割まで下げた。しかし、自国で生産したレアアースの多くを中国に輸出して、現地で精錬してから輸入している。
以上、

日本のレアアース対策は経産省が今年1月に公表している。
https://www.meti.go.jp/policy/economy/economic_security/magnet/magnet_hoshin.pdf

日本はレアアースを使う高性能磁石の生産は得意分野、原材料のレアアースの確保は中国以外からの調達や再利用である程度の目処を持つが、日本でも爆発的EV革命での需要増を前に、中国なくして供給はまったく追いつかない見通しでもある。

強力永久磁石にはネオジムが必須。生産国は限られている。
ネオジウムの生産国は中国、世界の生産量の80%、含有鉱物の輸入も80%を占めている。

生産国が限られるコバルト(3元系バッテリー必須アイテム/永久磁石製造にも必要)も主生産地はアフリカのコンゴ(民主)の鉱山、その鉱山開発も権益も中国(企業)が有している。

こうして、世界のレアアースのほとんどを中国が制しているのが現実。
EV用電池の場合、チリやオーストラリアが主産地であるが、チリの塩田や岩塩の採掘権の多くを中国企業が持ち、オーストラリアは含有鉱石をクラッシャーにかけるまでオーストラリアの鉱山会社が行うが、その含有鉱石の95%あまりを購入しているのか中国企業、西オーストラリア州で採掘が開始される鉱山でもすでに中国企業が購入契約している。

(米国はIRA法など立ち上げているが、現実はレアアースの含有鉱石を米国から中国へ送り、中国で生産されている。
原油価格高騰でもバイデン政権は共和党支持のシェールオイル軍団(米国原油の6割以上を生産)には増産要請すらしなかった。サウジはバイデンの要請に応じず、米国の制裁国であるベネズエラにお願いして、改修工事ができず生産停止しているユダヤ・ロックフェラー財閥系の原油メジャーシェブロンの施設を国有化を解除させ、シェブロンが改修し生産を再開させることで合意している。当然、米国はベネズエラ制裁を緩和することが条件となっている。バイデンとユダヤ資本のグチュグチュの関係が表面化しただけでもある)

レアアースの中国の寡占は、中国が世界一の生産量を誇る石炭にある。
一番コストの安い電力は石炭火力、その電力を利用した電炉により溶融し、抽出している。
まったく、同じ動きはアメリカ、そもそもそうしたモデルはアメリカと中国の間で行われ、現在でも米国で採れるレアアース含有鉱石のほとんどほ中国企業が購入・輸入し、中国で抽出生産されている。

中国の経済発展で電力不足、石炭増産、ソーラー発電や風力発電も急拡大させているが、それでも追いつかず、一昨年は大規模な停電を発生させ、内外資の中国工場のサプライチェーンに大きな問題を発生させた。
中国はさらに多くの石炭を輸入もしている。しかし、昨年も一部の地域では停電を発生させいた。

それほど、電力需要が増加している証であるが、もっとも石炭を必要としているのは、電力用であり、世界の半分を生産する鉄鋼生産用の高炉向け(石炭をコークスにしてコークスを燃焼に使用する)、それにアルミ生産やリサイクル鉄材、レアアース生産用の電炉向けである。

レアアースの需要が世界的に急拡大しており、中国は石炭をいくら増産しても間に合わなくなっている。

EVは地球温暖化の救世主と米国の老人がいきり立っているが、急激なEV化は急激な地球環境悪化をもたらし、南極を溶かしてしまう日も近い。

スチール、車両軽量化のアルミ合金、配線やモーター用の銅、電池用のレアアースはすべて石炭を主とする化石燃料により生産されている。

EV革命では、特にリチウム等レアアースや銅の利用が急拡大する。地球環境などお構いなしだ。

今回、日本を襲っている黄砂(PM10)には.PM2.5も含まれており、有害物質も大量に日本に降り注がせてもいる。

すべては米国や西欧が中国を最大限利用して経済発展してきた顛末であり、地球温暖化をもたらしている。
また、現在、欧米が推進している植物由来ジェット燃料もブラジルでは途方もなく熱帯雨林が破壊され続け(現在でも多くが意図的な火災により消失)、トーモロコシ畑に変容し、自然循環さえ破壊させている。(米国でもトーモロコシ畑は急増している)

(バイオマス燃料ともてはやされているトーモロコシを精製したエタノールは、ガソリンの二酸化炭素排出量の39%とされていたが、最近のウィスコンシン大学ネルソン環境研究所の発表では、ガソリンより逆に24%高いと発表されている。・・・何が正解なのかわからない)

欧米で二酸化炭素をいくら削減しても倍返しでほかの国々で増加させている近視眼的な、かつ政治的な試みは、地球環境を急速に悪化させるだけでもある。

欧米の傲慢さは、大義を掲げただけで、植民地支配してきた時代とさほど変わっていないようだ。

紛争がなくなった後進国も急速に経済発展しており、電力需要は地域的に見れば急拡大し続けている。原油価格は吊り上げ方式をOPEC+が確定させており、埋蔵が世界に分布している石炭需要はますます増加することになる。

福岡レディースゴルフ(福岡カンツリークラブで開催)のスポンサーには、オーストラリアに石炭権益を持つ企業が付いたのも日本企業もその恩恵に授かっている証でもあろうか。
 


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レアメタル

用途

■鉄鋼の高機能化(ステンレス鋼、高張力鋼、耐熱鋼、高速度鋼)のための添加物

ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タングステン(W)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、

マンガン(Mn)、バナジウム(V)、ミッシュメタル (MM:混合希土)など

■超硬合金工具

ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タングステン(W)、コバルト(Co)、バナジウム(V)、タンタル(Ta)など

■蛍光灯用の蛍光材料

イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb

■自動車排ガス浄化用触媒

白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh

■小型コンデンサ

タンタル(Ta)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)、ランタン(La

3-2)近年拡大している用途

■液晶テレビ、プラズマテレビ、PCディスプレイ

インジウム (In、透明電極用)

■リチウムイオン二次電池

リチウム(Li)(正極材)、コバルト(Co)(正極材)

■モータ用永久磁石(希土類磁石、高性能フェライト磁石)

ネオジム(Nd)、プラセオジム(Pr)、ジスプロシウム(Dy)、テルビウム(Tb

、ランタン(La)、コバルト(Co

■鉛代替材料(鉛フリーハンダ、快削性銅合金

ビスマス(Bi

■発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode

ガリウム(Ga)、インジウム(In

■ガリウム砒素(GaAs)半導体

ガリウム(Ga

 

急拡大中・将来急拡大が予想される用途

■燃料電池

白金(Pt)(触媒)、パラジウム(Pd)(水素分離膜)

■色素増感型太陽電池、有機薄膜太陽電池

インジウム(In、透明電極用)

■熱電変換素子

ビスマス(Bi)、テルル(Te)、アンチモン(Sb

 

 


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