世界保健機関(WHO)は14日、コンゴから近隣諸国にエムポックス(サル痘)の感染が拡大していることを受け、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
エムポックスを巡っては、2022年にも世界中で感染者が拡大したことから緊急事態が宣言されている。
WHOのテドロス事務局長は「感染拡大を阻止し、人命を救うには、国際協調が不可欠であることは明らかだ」と述べた。
アフリカ連合(AU)の疾病対策センター(CDC)によると、今年に入りアフリカ大陸で1万7000件以上のエムポックス感染症の疑いがある症例と517人の死亡が報告されており、昨年の同時期と比べて160%の増加となっている。症例が報告されている国は計13ヶ国に上る。
<サル痘=エムポックスとは>
エムポックス(英: mpox)、サル痘(英: monkeypox)は、ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属(Orthopoxvirus)に属するエムポックスウイルス(monkeypox virus, MPV)の感染を原因とする人獣共通感染症。
低温や乾燥に強く、エーテル耐性もあるが、アルコール、ホルマリン、紫外線で容易に不活化される。
天然痘ウイルスと比べて重症度や死亡率は低く、天然痘ワクチンで約85%は感染防止できる。
日本では感染症法において四類感染症に指定されている。
2022年から欧米を中心に流行、2022年10月30日時点で7万7千人以上の感染例が報告されていた。
なお、新コロナウイルスは中国で最初の感染が2019年12月に報告されたが、2年後には非常に感染力が強く、高齢者の致死率が高いオミクロン株が世界で、日本で猛威を振るった。
日本では現在でもオミクロン株の派生型が大流行、ピークは今盆明けとされている。都会ではすでにマスクなしの人たちが多くなっている。都会は高齢者にとって住みにくくなっている。