アイコン コメ価格高騰に揺れる市場、改革進まず 背景に"政治のしがらみ"

Posted:[ 2025年5月22日 ]

コメ価格の高騰が続くなか、政府や政治家の対応が波紋を広げている。河野太郎前デジタル相は「アメリカから輸入してでも価格を下げるべきだ」と発言、石破茂首相も「5キロあたり3,000円台に下げる」と断言した。これに対し、消費者からは「3,000円台でも高い」といった反応が相次いでいる。

背景には、JAを通さない“スポット取引”による価格の乱高下がある。農林水産省によると、JA経由では玄米60キロあたり2万円前後(5キロ換算1,667円程度)だったのに対し、スポット市場では4万5,000円~5万円(同3,750~4,167円)と、2倍以上の価格がつくこともあった。これらがそのまま小売店に流通し、5キロ4,500円超という価格が店頭に並ぶ異常事態となっている。

供給が滞っているのは、昨年のコメ不足によって買い手側が先物感覚で買い集めに走ったことも要因の一つ。結果として、最大の流通チャネルであるJAを介した集荷量が大幅に減少している。

 



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こうした状況に対し、政治の動きは後手に回っている。特に野党側は、JA関係の労働組合である全農協労連が支持団体となっており、JAシステムを揺るがすような市場改革には及び腰との見方がある。立憲民主党や共産党などの野党は、表向きには備蓄米の入札制度見直しなどを訴えるが、JA外流通や価格の透明化といった本質的な改革には踏み込めていない。

一方、与党内でも農政に対するスタンスは割れており、企業的農業や自由貿易を進めたい改革派と、伝統的な農村票を重視する守旧派の間で方針が定まらない。米価の安定化をめぐる議論は、価格統制に近い短期的な対処策に終始し、市場構造の見直しには進展が見られない。

安定的な食料供給体制の確保は、国家的課題だ。にもかかわらず、政治がJAや支持団体との“しがらみ”を理由に本質的な改革に踏み出せない状況は、市場の混乱を助長しかねない。問われているのは、政治の覚悟と説明責任である。

田んぼと政治家

 


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