歌手・長渕剛さんが代表を務める(株)オフィスレンが、イベント運営を委託していた「ダイヤモンドグループ(株)」に対し東京地裁へ破産を申し立てた件が波紋を呼んでいる。
報道によると、2024年から開催された全国ツアー「TSUYOSHI NAGABUCHI ARENA TOUR 2024 “BLOOD”」のチケット収入やファンクラブ会費など、総額約2億6,000万円の未払いが生じているとされ、長渕さん側は「債務者が横領に及んだ」として法的措置に踏み切った。
長渕さんは東京商工リサーチ(TSR)の取材に対し、「絶対に許してはならないイベンターが存在した」「音楽の聖域に偽物が入り込んでいる」と強い言葉で糾弾。破産申立に加え、今後は刑事告訴も視野に入れているという。
ネットでは称賛と批判が交錯
このニュースを受け、X(旧Twitter)やYouTubeなどSNS上では多くのコメントが寄せられた。
支持的な意見としては、
・「アーティストが立ち上がるのは大事。他の被害を防いでほしい」
・「音楽の現場を大切に思ってる人の怒りとして正当」
・「晩年の萩原健一をみてるかのよう、才能はあるのにもったいない」
・「近年、いろんなバッシングも多くつらい、厳しい状況にある。時代もあるが、ファンにとっていい最後を見せてほしい」
といった声が目立つ一方で、長渕さんへの辛辣な批判も目立っている。
・「また怒ってる。過去の自分の罪はスルーしたのに?」
・「今は箱モノの集客はどこも厳しい、長渕側のほうにも原因はなかったのか」
・「契約トラブルを『音楽の冒涜』にすり替えるのは違う」
・「令和にこの人をみたいという人がそんな多くいるの?」
など、皮肉や冷笑交じりのコメントも多く、“嫌いな人ほど熱心にコメントしている”構図も見受けられる。
エンタメ業界の構造に注目も
一方で、今回の問題を単なる芸能ゴシップではなく、音楽興行ビジネスの不透明さを問う構造問題と捉える声もある。
イベント制作やチケット管理などの業務が委託される現場では、前金やチケット収入など多額の資金が事前に動く。もしその管理体制がずさんであれば、アーティスト側の損害は計り知れない。
長渕さんの発言の背後には、こうした「現場の信頼関係の崩壊」や「不正リスクの顕在化」に対する強い危機感がにじむ。
今後、破産申立てを受けたダイヤモンドグループの財務状況や資金の流れ、そして刑事責任の有無が明らかになるなかで、音楽業界の契約・資金管理の在り方にも注目が集まりそうだ。

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