オンワードホールディングスが、東京・飯田橋に構える自社ビルを野村不動産へ売却する。売却額は約67億円、売却益は32億円にのぼる。長年、本社を構えてきた場所を手放すのは象徴的だ。
アパレルの世界では、ブランドの“格”を示すのはかつて旗艦店やオフィスの立地だった。しかし、いまや重厚な不動産よりも、軽やかなデータが価値を生む時代。オンワードが選んだのは「不動産の時代」から「デジタルの時代」への転換だ。
オンワード、「土地神話」からの決別 ― 不動産を捨てて得た"軽やかな成長"オンワードホールディングスが、東京・飯田橋に構える自社ビルを野村不動産へ売却する。売却額は約67億円、売却益は32億円にのぼる。長年、本社を構えてきた場所を手放すのは象徴的だ。
アパレルの世界では、ブランドの“格”を示すのはかつて旗艦店やオフィスの立地だった。しかし、いまや重厚な不動産よりも、軽やかなデータが価値を生む時代。オンワードが選んだのは「不動産の時代」から「デジタルの時代」への転換だ。
同社は得た資金をDXやM&Aに充てる方針。リアルを削り、バーチャルに賭ける。地価上昇に沸く東京であえて“身軽になる”判断は、一見逆行にも見えるが、アパレル業界全体が抱える構造疲労への処方箋でもある。
かつての「土地神話」を捨てる勇気が、ブランドの再生を導くのか。それとも、足場を失った漂流の始まりなのか。オンワードの決断は、アパレル業界の未来を占う試金石になりそうだ。