福岡市長選 いよいよ本番⑦ 福岡市では女性首長は許されないのか
全国には、47都道府県1,795市区町村あるが、そこには29人の女性首長がいる(09年12月時)。世の中、男と女の数はほぼ一緒であるが、これほど少ないとは、まだ日本の政治の世界は、戦前戦後の体制を引きずっているようである。
しかも悲しいかな女性の国会議員は、一部を除き、党の票稼ぎに利用され当選する議員が大勢、何とかチルドレンとか称し、何ら政策も女性パワーも持ち合わせず、そうした議員に対しても国民は、税金を議員報酬として高給を支払っている。なんと嘆かわしいことであろうか。
ところが、29人の女性首長ともなるとそうはいかない。実際一国の行政を動かし、議会を動かす実力者揃いである。
そうしたなか、11月の福岡市長選も前哨戦は終盤にかかってきた。今時、男性社会などという者は少なくなっているが、現実の政治の世界ではまだまだ、女性首長は全国首長の1.75%しかいないのが現実。
今回の福岡市長選では、珍しく骨のある女性が、福岡市長選に立候補を名乗り上げてい
る。
それもこれまで福岡市の行政に携わってきた経験の持主。行政のプロである。
首長が女性の日本の自治体一覧(29自治体)1.75% 2009年12月 | |||
北海道知事 | 東京都足立区長 | 兵庫県尼崎市長 | 埼玉県越生町長 |
山形県知事 | 東京都三鷹市長 | 兵庫県宝塚市長 | 埼玉県大利根町長 |
滋賀県知事 | 東京都多摩市長 | 岡山県倉敷市長 | 京都府与謝野町長 |
宮城県仙台市長 | 神奈川県横浜市長 | 山口県宇部市長 | 兵庫県播磨町長 |
茨城県常総市長 | 神奈川県平塚市長 | 長崎県五島市長 | 福岡県苅田町長 |
埼玉県所沢市長 | 神奈川県伊勢原市長 | 沖縄県沖縄市長 | |
千葉県白井市長 | 新潟県魚沼市長 | 北海道東神楽町長 | |
東京都新宿区長 | 京都府木津川市長 | 栃木県野木町長 |
国会議員に占める女性議員数 | |||
定 数 | 女性議員数 | 比率 | |
衆議院議員 | 480 | 52 | 10.80% |
参議院 | 242 | 44 | 18.20% |
国会議員数 | 722 | 96 | 13.30% |
11月の福岡市長選の前哨戦では、民主党が、現職の市長の人気のなさに推薦争いが勃発、
やっと決着した。自民党はあちこちに立候補のお願いの行脚を続け、やっとアナウンサーを手中に収めた。しかし、何れも市民そっちのけの党派の力学だけが目立つ。昔と相も変らぬこうした状況を、マスコミが賑わす今回の福岡市長選の前哨戦である。
某党県本部は、今回の福岡市長選について、まだ市議団から推薦要請が来ていないことから、白紙状態としながらも「福岡市の首長選挙の候補予定者が、政党色をあらわにするのは如何なものか」と疑問を呈していた。
糸島市長は、昨年9月の前原市長選では自民・公明の推薦を受けて、対立候補の民主推薦候補に勝利した。しかし、今年2月の合併市長選では、自民・公明の推薦を断り、党派色をなくして戦い、民主候補に圧勝した。推薦を受けていれば選挙のプロも来て、選挙戦を水面下でリードしてくれるが、推薦を受けなかったことから、そうしたプロがまったくおらず、手探り選挙となったが、かえって市民に好感され票を伸ばしたようだ。
糸島市長は前原市長時代から、細かすぎるほどの選挙マニュフェストを市のHPに掲載して、その進捗度合いを市民が、いつでも見れるようにしていることも評価されている。
選挙における組織票とは、共産党と創価学会を擁する公明党を除き、その組織が戦いを喪失したところから頼りにならないものとなっている。今選挙で頼れるのは風しかない、その風を作り出しているのがマスコミ=メディア、既に完全にその世界を支配しているといえる。肝心のメディア=マスコミにその意識がないところに恐怖を覚えるが・・・。
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