アイコン 福岡市長選いよいよ本番⑮

アイランドシティ 福岡市が買い占めた残りは破格値処分検討へ

17日、福岡みらいづくり2010~マニフェスト型公開討論会が市民会館で開催され、吉田市長は頓挫しているアイランドシティ問題について「とにかく売る。売れなかったら土地の値段を落として売る。赤字が出る」と発言した。
アイランドシティ問題では、第三セクターの博多港開発に貸し付けていた金融機関から福岡市は圧力をかけられ、博多港開発㈱の借金問題を解消すべく、これまでに博多港開発㈱持分を福岡市が購入し続け、博多港開発に1,000億円以上あった借金を127億円(2010年3月決算)まで減少させてきた(金融機関は博多港開発が破綻せず、回収でき大喜び)。 

しかし、住宅用地は別にして、民間購入者はごく一部に限られ、広大な開発済みの空き地が野ざらし状態になっているのが現状である。福岡市の吉田市長は、今討論会で今後分譲価格を下げてでも処分する方針であることを明らかにした。
アイランドシティには、まだ北側に全体の約30%の開発中(中断、島全体420ha)の土地が残っている。こうした発表は、中断している開発地を今後新たな膨大な税金を再投入して完成させる道を開くものであり、現行の完成済みの広大な土地も含め、赤字垂れ流しによる破格値処分を容認する政策を実行可能にした発言となった。

福岡みらいづくり2010~マニフェスト型公開討論会において、事前に作成された統一用紙のマニュフェストでは、吉田市長はアイランドシティ問題には一切言及せず、こども病院問題についても、決定事項として僅かに記載している程度である。
吉田市長にとっては、こども病院移転問題は、既に決着済みとして、福岡市長選の争点にしないマニュフェスト作りとなっている。
アイランドシティの真冬は、特に強い北風がまともに吹き(冬によくある風が強い時は大人でも吹き飛ばされそう)、アイランドシティの土地処分問題から発案されたこども病院移転は、病気の子どもにとっても大きな負担となるようでならない。
今回の福岡市長選は、まったく盛り上がらず、オバサンパワーもお寝んね状態、組織票を固めたいつもお寝んね状態の吉田市長が俄然有利に展開していると見られる。
しかし、マニュフェスト破りで追随主義、何も打ち出さない吉田市長に、これ以上何も期待できないが、こうした市民の役に立たない吉田市長に対して、今回の市長選では、民主党も社民党もふくおかネットワーク(生協系)も支援・支持を表明している。各支援政党のいい加減さに呆れてしまうが、それぞれのシンパの方々は再考されるいい機会と思われる。
追、アイランドシティの坪原価は、42万円前後されている。しかし、ずぅっと天神寄りの箱崎埠頭の土地は25万円~28万円(路線価)であり、吉田市長が破格値売却を進めた場合、坪当たり最低10万円以上赤字が出ることになるとみられる。こうした開発は全額市債含む借金で賄われており、恐ろしくてこれ以上試算しない。
アイランドシティは、バブルが崩壊しても「日本一元気が良い福岡」としてマスコミに紹介され続けたツケの象徴である。
 

[ 2010年10月18日 ]
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