アイコン 福岡市長選いよいよ本番⑫/2010年10月6日

11月14日に控えた福岡市長選挙の前哨戦もたけなわとなっている。
植木のおばちゃまは29日大掛かりな政治資金パーティを開催、
高島お兄ちゃんは、アナウンサーとしての知名度を生かし辻舌鋒
吉田の市長さんは、脇を着々と固め、
木下兄いは、元佐賀市長だけあって主張もはっきりくっきり
博多湾埋め立て反対の荒木さんや飯野さん、有馬さんも奮闘している。

それぞれ感じたことを述べてみる。
植木のおばちゃまは、副市長までしたお人であり、理に適っているが、政党などからは支持・推薦は現在のところもらえていない。植木おばちゃまは9月29日、政治資金パーティ「植木とみ子君を支援する会」を1000人以上集めて開催、立候補表明後初の大掛かりなパーティを開催したが、小生にはお誘いがなかった、涙。
政界・財界などへは水面下で、かなり早くから動き浸透しており、こども病院再考では主婦層への浸透も大きく期待されている。
博多21の会のある経営者も「植木さんでしょう」と断言しているほど。また、植木おばぁちゃまには、山崎元市長が強力にバックアップしている。そのためか須崎埠頭の再開発を打ち出すなどしているようだが、小生は須崎再開発の推進派であり喜ばしい限り。小生は、植木女史と比較にならないほどダイナミック。須崎埠頭にある倉庫群をアイランドシティに等価交換で全部移転させ、須崎の再開発を官民上げて、百道浜のような、お台場のような開発構想を持つ。大型トラックの都心への乗り入れも減る、天神の老朽化したビル群のオフィス機能を政策的に移転させることも可能である。須崎をそうした開発にすればアイランドシティの開発資金もかなり回収できるというものである。開発期間は10年くらいで実現可能と見る。(小生の案はここでは関係なかったかぁ)

高島のお兄ちゃんは、出だしがまずかった。吉田市長と九電工・しいては商工会議所の仲を困惑させるような、ベイサイドプレイス(九電工系経営)を基点とする水上バス構想を打ち上げた。返す刀で商工会議所の政治連盟に推薦願いも出した(推薦願いは受けられず)。しかしこの構想には、も一つ植木候補にも影響させるものがあった。以前、水上バスを実験的に運行させていたNPO法人の仕掛人は、南区選出の樋口県会議員であることは周知の通りである。ところが樋口議員の父上は山崎元市長の選挙参謀のお1人。樋口議員の支持者取り込みと山崎元市長(=植木女史)のファン切り崩しとも取れるものであった。
高島お兄ちゃんが、そこまで計算して発言したのか不明であるが、すごいお兄ちゃんだと感心させられた。
若いのに権謀術数に優れ過ぎては、140万市民を動かすことはとてもできそうにない。それでも自民や保守会派の支持に加え、みんなの党の支持があれば万全であろうが、みんなの党への依頼はしていない。どう見ても保守層の票は、植木女史と現役の吉田市長の3つに分断されているのが現実。福岡市議会の自民党や保守会派も高島お兄ちゃんを担ぎ出したのは良いが、自分の選挙のようには、とうてい力が入らない。彼らはアイランドシティへのこども病院移転で吉田市長と協調しており、現実的には保守派も吉田市長に不足はないのである。
高島お兄ちゃんが、アナウンサー時代に女性ファンをどれだけ作っていたかが勝敗の鍵であろうが、こども病院移転支持が、福岡の女性に受け入れられるか、かなり際どいものがある。

吉田市長さんは、現職ということもあり着々と駒を進めている。しかしながら、支援の民主党や社民党は、右から左までの中身、それも組合が大きな組織母体の一つとなっている。以前は教職員組合が選挙のたびに走り回っていたが、今は藤田衆議が騒ぐだけで何もない。ここまで景気が悪けりゃ政権党の民主の風も吹かない。民主党推薦でも木下支持派とすったもんだした挙句、吉田氏に決定しており、決して民主党の支援は一枚岩ではない。
三田会では、九電工と商工会議所を押さえ、医師会の推薦も受け、総じて優位に立っていることは間違いなさそうだが、結果は女性票の行方次第である。
こども病院の建設費捏造増額事件は、前捌きを上手に行い事件にもならなかったが、どう見ても市長はおかしい。吉田市長は、いつのまにか「こども病院アイランドシティ移転ありき」になってしまったが、移転内容もコロコロ変わり性格を反映して一貫性もない。
吉田市長に現職の強みはあろうが、こども病院移転問題は、前回市長選では、移転派の山崎前市長に対して、移転見直しのマニュフェストにより戦い、山崎市長を破って当選したのは当の本人である。裏切られた福岡の女性がそれをどう判断するかその信任が当落の鍵を握るといえよう。

木下兄いは、理知整然としたマニュフェストで戦っている。しかし、連れ合いが良くない。あっちこっちでうろちょろの人を連れ添っているようである。兄いは、改革派で知られる佐賀元市長、本も何冊も出し、地方自治の改革理論も実践しただけにしっかりしている。しかし、福岡では馴染みが薄いことだけは免れない。意外と博多の人は地の人にこだわるところがある。
民主党ファンの一部と今では大多数を占める福岡へ流入してきた新市民にどれほど兄いの情熱が伝わるかである。こども病院問題も現行改築案と九大病院(こども医療センターがある)の大きな空地への移転案を打ち出し、医療技術と利便性確保から女性ファンを唸らせる。しかし、人的魅力を浸透させるには時間が余りにも少ないのが現実である。その穴を埋めるのが橋下知事。選挙時に2回来福してもらい演説させ、また暇になった原口元大臣にも支援演説をお願いしたら、本当のダークホースになる可能性が高い。個人的には阿久根市長と仲良しこよしの部分が嫌いである。

荒木氏は元市会議員、博多湾を愛する人である。そのためアイランドシティの開発に当初から反対したものの、当時の桑原市政に力でねじ伏せられた経緯がある。その後もアイランドシティ問題をいろいろな角度から捉え続けている。こども病院建設費捏造事件では裁判にかけたり、市民に訴えたり、市民運動家の様相が強いお方である。頑張ってもらいたい。

有馬氏は、こども病院のアイランドシティへの移転は白紙としている。民主商工会のお人で、日本共産党が推薦している。この方はあまり知らないのでここまでとする。

飯野氏は、「福岡維新の会」を立ち上げている。それに困った橋下知事と近い木下氏は、「維新の会ふくおか」を発足させた。飯野氏はこども病院のアイランドシティへの移転は白紙。みんなの党に推薦願いを出しているというが、この方も小生があまり知らないのでここまでとする。


福岡の選挙では、過去、拓さんや太田さんを選挙で落っことしたすごい女性パワーがある。女性票は選挙の当落を左右するが、そうした観点から、植木女史が政党の支援や支持は受けていないにもかかわらず、女性票への浸透は強く、またこれまでの中央区長や副市長の実績から企業廻りなどで男性票への浸透も図っており、民主党や保守党の組織票などが、投票の現実では割れること必至であり、現実には植木女史が優位に立っていると見る。 
福岡市初めての女性市長誕生・・・・すりすぎかなぁ。
 

[ 2010年10月 6日 ]
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