アイコン サマンサタバサ/2月期第3四半期赤字に 通期赤字に修正 陰りか?

同社は販促に著名人を起用した「サマンサタバサ」のバッグで成長、アパ レル、ゴルフウエアにも展開している。一昨年までは多くのファッション誌が同社製品を取り上げていた。販売チャンネルは、ファッションブランドビジネス (=店舗)74%、ネットビジネス(ネット販売)26%。

和製ルイ・ヴィトンのカジュアル版と持て囃された同社の今期業績予想の下方修正は何を物語っているのだろうか。
2012 年3月報道された寺田和正社長(46、創業者)の女子大生モデルとのセックススキャンダルにより客離れを引き起こしたのか、似たり寄ったりのバッグが世間 に溢れ、ブランド指向をなくした買物女性たちが多くなったのか、多店舗展開でブランドイメージが剥離したのか、不況の影響か。

女性向けファッションアイテムを扱う企業だけに女性スキャンダルは厳禁の厳禁だ。
同社下方修正理由を次の通り説明している。

平成25年2月期第3四半期において、中長期的な成長戦略の実現に向けた事業構造改革を行い、低採算の事業、ブランド及び店舗の整理等を実施した。その結果、売上高は、この事業構造改革の影響を一時的に受けたため、前回の連結業績予想数値を若干下回る見通しとなった。また、営業利益及び経常利益も、売上原価及び販売費及び一般管理費が事業構造改革の影響により一時的に増加する結果となり、前回の連結業績予想数値を下回る見通しとなった。さらに、当期純利益も、ブランド整理損及び固定資産除却損の特別損失の発生により当期純損失となる見込みであり、連結業績予想数値を下回る見通しとなったとしている。

同社は今期に入り国内でソラマチなどへ25店舗出店、国外へも上海や釜山などへ12店舗出店している。
ただ、同社は、出店舗は掲載しても閉鎖店舗や閉鎖店舗数については説明していない。ただ、前期決算の説明では、バッグ部門においては新規出店37店舗(退店12店舗)、ジュエリー部門においては新規出店5店舗(退店3店舗)を行い、アパレル部門は、新規出店21店舗(退店4店舗)を行ったとしていた。

同社の前期末の店舗数は、本体で213店舗、関連会社で82店舗を国内外に展開。
同社の公式サイトを見るとファッション業界の雄でありながら、まだ、EXILEの曲とともにメリークリスマス(1月13日時点)。最後のフレーズをHAPPY NEW YEARに変えるだけでよく非常に残念だ。
同社の会社概要では、取締役が3名しかいなく、超ワンマン体制が敷かれたままのようだ。また監査役や上席執行役員欄には、元検事総長、元警視庁副総監、元検事長、弁護士3名の名などが掲載されている。何かスキャンダル対策で会社を固めた布陣になっているようだ。

過去7年を見ると、昨年までは店舗展開も含め売上高が上伸してきたが、今期予想では、ソラマチなど超人気商業施設に入居させてきたにもかかわらず、売上高が▲15.2%減じる予想となっている。上述の今期出店からして、既存店の売上高が大幅に落ちていることになり、同社ブランドに客が異変を起こしている兆候が現れている。当然不況の影響もあろうが、同社にとって本年は正念場となっている。

0112.jpg

連結/百万円
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
12年2月期第3四半期
22,258
453
422
266
13年2月期第3四半期
19,249
171
62
-819
前年同期比
86.5%
37.7%
14.7%
 
13年2月期予想
27,000
1,000
900
-550
12年2月期実績
31,857
1,425
1,376
652
11年2月期実績
29,830
1,390
1,306
620
10年2月期実績
28,483
1,051
973
410
09年2月期実績
28,372
73
68
-2,288
08年2月期実績
27,235
2,075
2,123
993
07年2月期実績
17,292
2,497
2,476
1,180
06年2月期実績
13,552
 
2,050
1,026
今期予想/前期実績比
84.8%
70.2%
65.4%
 
 
[ 2013年1月12日 ]
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