アイコン どこへ飛ぶのか北朝鮮ムスダンミサイル 本日発射の可能性濃い 性能付

北朝鮮が東海側に移送した中距離ミサイル「ムスダン」(=米国名)の発射準備が完了したことが9日判明したと韓国紙が報じている。
それによると、複数の韓国政府消息筋は「東海側に移された北朝鮮のミサイルの動向を追跡した結果、発射準備が完了したとみられる」としながら「技術的にはあすにでも発射できる状態だ」と明らかにしているという。
なお、北朝鮮が昨年12月12日、北西部の東倉里にある発射場から宇宙ロケットこと長距離ロケットを発射した際、発射から韓国のイージス艦は94秒、グリーンパインレーダーは120秒後にそれぞれ探知している(こんなに遅く探知して大丈夫かいなぁ)。

今回のムスダン(舞水端)ミサイルは、日本海側の北東部・舞水端里の発射場で実験を行う可能性が示唆されている。当発射基地にはポテドン1号とポテドン2号の発射基地があるとされている(正式にはテポドン、さらに正式には白頭山1号)。

<どこへ飛ぶか保証されないムスダン>
その場で爆発すればよいが・・・。まさか、間違いましたとばかりにソウルへ飛ぶことはあるまい。
今回は、12月のように船舶航行の禁止の指定地域や発射時間(何日から何日までの間と指定)の指定がないことから、どこへ飛ばそうとしているのかも皆目見当が付かない状態である。そのため、日本の自衛隊も迎撃のための非常事態体制に入っている。

ムスダンミサイル

<ムスダンミサイル性能ほか>
ムスダンミサイルは、ソ連崩壊時、マカエフ記念設計所のロケット技術者を北朝鮮へ招聘し、造らせたミサイルとされている。
そのため、旧ソ連製の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)R-27(NATOコードネーム:SS-N-6)を改造、陸上発射型にしたものといわれている。
R-27は、潜水艦発射弾道ミサイルであるため、燃料と酸化剤タンク、ロケットモータに改良を加え、省スペースを意識した設計となっており、構造は複雑な物となっている。
R-27は、全長は9.7m、直径は1.5mであるが、ムスダンは、基本ベースはR-27であるものの、全長のみ12.5mとオリジナルと異なっており、R-27よりも長いものとなっている。これは、燃料タンクや酸化剤タンクを延長して射程を伸ばしたものであると考えられている。

これに伴い重量も変化し、19t程度であろうと推定されている。 推進機関はR-27と同様、1段式の液体燃料ロケットモータを採用しているとされ、長期の常温保存が可能なものである。ペイロード(有効積載量)は650kg~1,200kg程度と考えられ、推定射程距離は3,200km以上4,000km以下で、日本本土はもとよりグアムの米軍基地にも届く射程距離である。なお、CEP(着弾誤差範囲)は1,300m程度と考えられている。

ムスダンは電話を用いた道路移動型中距離弾道ミサイルであり、原型が潜水艦発射弾道ミサイルという事もあり即応性は高く、事前に破壊する事は困難とされる。
なお、発射された場合、ロケットモータが燃焼した後、弾頭が切り離され、再突入体が目標に自由落下していくと考えられている。
弾頭はペイロードに合わせて高性能爆薬・核・生物・化学兵器が選択可能。多弾頭のMIRV搭載技術についてはムスダンの原型であるR-27の技術移転の際に獲得している可能性が高いとされている。しかし、核弾頭の場合は小型化が必要である。
2005年前後にムスダンをイランへ18基~19基輸出、イランで発射実験も行われたとされる。

 

[ 2013年4月10日 ]
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