アイコン シャープ/3月決算 ▲5450億円の赤字 自己資本率6.0%に低下

 同社の問題は世界的な産業構造の変化に対応できなかったことによるもの で、円安の恩恵を受けても立ち直れない白物家電屋の問題の代表格となってしまっている。過去、得意満面であった亀岡ブランドモデルの液晶TVの勢いは、日 本の政策に基づくものであり、一過性どころかその反動は上新電機の液晶TVの売上高が前期比▲57%が示しているとおり未曾有な落ち込みとなっている。

同社は自己資本率も6.0%(前期23.9%)まで落ち、経営陣は資金繰りに奔走する日々が想像されるものとなっている。これでは、営業や戦略など後手後手対応しかできず、行き当たりばったりの施策しかできないものとなる。
当期の決算は、同社の強みがほとんど損なわれてしまっている現状の当期の決算数値となっている。 最後は、債務を整理(強制免除)し、三星の傘下でも入るしかないのであろうか?
そうしたなか、同社は当下半期の売上高は、前年同期比20.4%増の1 兆3,744 億円となり、営業損益は、前期の▲711 億円の損失から937 億円改善の226 億円の黒字となり、営業損益ベースでの黒字転換を果たすことができたと少しだけ明るい報告もなされている。

2013年3月期のシャープの売上高と営業利益
/百万円
前期
当期
増減率
当期営業利益
A V ・通信機器
1,061,092
732,651
-31.0%
-9,858
健康・環境機器
292,303
309,673
5.9%
32,210
情報機器
277,604
297,417
7.1%
24,343
エレクトロニクス機器計
1,630,999
1,339,741
-17.9%
46,695
液晶
720,978
846,716
17.4%
-138,991
太陽電池
223,916
259,916
16.1%
-4,497
その他電子デバイス
238,114
269,481
13.2%
-15,519
電子部品計
1,183,008
1,376,113
16.3%
-159,007
小 計
2,814,007
2,715,854
3.5%
-112,312
調整
-358,157
-237,268
 
-33,954
合 計
2,455,850
2,478,586
 
-146,266
 
<シャープの業績推移と今期業績予想>
連結/百万円
売上高
営業利益
経常利益
当期利益
08年3月期
3,417,736
183,692
168,399
101,922
09年3月期
2,847,227
-55,481
-82,431
-125,815
10年3月期
2,755,948
51,903
30,995
4,397
11年3月期
3,021,973
78,896
59,124
19,401
12年3月期
2,455,850
-37,552
-65,437
-376,076
13年3月期
2,478,586
-146,266
-206,488
-545,347
13年期/12年期比
100.9%
 
 
 
14年3月期予想
2,700,000
80,000
40,000
5,000
14期予想/13期比
108.9%
 
 
 
2013年3月期
総資産
純資産
自己資本
株主資本率
2,087,763
134,837
124,671
6.0%
 
<社長・会長交代>
2枚看板で方針決定にとかく支障が出ているとされた会長と社長であったが会長が退き、現社長が会長に就任、代表取締役兼副社長で執行役員プロダクトビジネスグループ担当の髙橋興三氏が社長に就任する。
ドライすぎるような施策により立て直すしか生き残る道は残っていない。
<新社長>
名 :髙橋興三(タカハシコウゾウ)
生年月日: 1954(昭和29)8月20
地:大阪府
 :静岡大学大学院修士課程工学研究科修了
1980(昭和55)4月シャープ株式会社入社
2008(平成20)9月執行役員健康・環境システム事業本部長
2010( 22)4月常務執行役員米州本部長
2012( 24)4月副社長執行役員営業担当海外事業本部長
2012( 24)6月代表取締役副社長執行役員営業担当海外事業本部長
2012( 24)7月代表取締役副社長執行役員商品事業担当海外事業本部長
2013( 25)4月代表取締役副社長執行役員プロダクトビジネスグループ担当(現在に至る)
[ 2013年5月14日 ]
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