アイコン 理研 小倉淳郎室長ら/1滴の血液からクローンねずみを作り出すことに成功

ねずみから採取したたった1滴の血液から、クローンのねずみを作り出すことに、茨城県つくば市の理化学研究所のグループが成功した。
 成功させたのは、理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県つくば市高野台3-1-1)の小倉淳郎室長の研究グループ。
研究グループでは、ねずみから採取した1滴の血液の中から白血球を取り出し、これをもとに同じ遺伝情報を持つクローンのねずみを作り出すことに成功した。

白血球には複数のタイプがあり、クローン動物を作るには非リンパ球と呼ばれるタイプの白血球を取り出す必要があるが、研究グループでは顕微鏡を使って85%という高い確率で取り出す技術を開発、クローンづくりが可能になったという。

倫理上の問題はあるが、人で臨床される時期も早くなると思われる。そうなれば、本体の致命的な臓器の疾患でも、クローンの臓器と取り替えれば、永遠に生きることが可能になるかも・・・。
もしかして、中国から日本に渡ってきた徐福さんや何代も天皇に仕えた武内宿禰さんもこうして長生きしていたのかもしれない。

<理研の1分間でわかる解説>
1滴の血液からクローンマウスを誕生させることに成功
<-生きた個体からの迅速簡便なクローニング法を確立->
生きた個体からの迅速簡便なクローニング法を確立
(微量血液から採取した白血球からの体細胞クローンマウスの作出方法)

体細胞核移植クローン技術は、同じ遺伝子を持ったコピーを無限に生産でき、畜産分野、創薬、絶滅の危機にある「種」の保存などへの応用が期待されています。
核を除いた卵子に体細胞(ドナー細胞)を移植すると、ドナー細胞と同じ遺伝情報を持つ個体を作り出せます。哺乳類では、ヒツジ、マウス、ウシなど多くの例がありますが、なかでも「ヒツジのドリー」が有名ですね。
マウスでは、これまでに10種類以上のドナー細胞」からクローンを作り出せることが報告されてきました。
しかし、従来の方法ではドナー細胞を臓器から採取するため、手術を行って採取しなければならない場合が多いのが課題でした。また、クローンに適した細胞を得るまでに長い培養時間が必要とされるのもネックでした。
そこで、理研の研究グループは、マウスへの負担をできるだけ軽くするため、短い時間でわずかな量だけ血液を採取し、それをドナー細胞として体細胞クローンマウスを作り出す手法の開発に取り組みました。
研究グループは、マウスの尾部から採取した1滴の血液から非リンパ球の白血球を分離し、これをドナー細胞として体細胞クローンマウスを誕生させようと試みました。
尾部からの少量の血液の採取ですので、マウスにとってはとても「やさしい」採取法です。非リンパ球だけを分離する理由は、リンパ球はすべてDNAが再構成されますので、これをドナー細胞とした体細胞クローンマウスは全身のDNAが再構成され、元のマウスとは遺伝的に異なってしまうからです。今回、研究グループは、非リンパ球とリンパ球の簡便な判別法も開発しました。

開発した方法を用いて5系統のクローンマウスのリンパ球から体細胞クローンマウスを得ることに成功しました。
メスの体細胞クローンマウスは生後8週齢でオスと交配したところ、正常な繁殖能力を示し、寿命も実験用マウスと変わらないことが分かりました。
マウスを用いる医学・生物学分野で、不妊マウスや系統最後のマウスの系統を維持できる可能性が高まると期待できます。

 

[ 2013年6月27日 ]
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