アイコン サムスンエンジ/ダンピング受注のツケ表面化 韓国勢3年間で17兆円受注

韓国の建設会社やエンジニアリング会社は、世界中の大型建設工事やプラント工事をダンピングにより取り巻くっている。そのツケが出てきだしている。
サムスンエンジニアリング(サムスンエンジ)は2011年3月、サウジアラビアのシャイバ地区でガス田を建設するプロジェクトを総工費27億6千万ドル(約2,700億円)で受注したと発表した。
しかし、着工から2年半が経過し、設計変更、労働力と資材の確保困難に伴う工期遅延など、受注当初には予想できなかった問題が原因で、2千億ウォン(約184億円)の損失が発生している。 
同社では、海外プロジェクトの規模が急速に増え、現場管理がうまくできなかったとしているという。

同社は、2008年に12億9,897万ドル(約1,270億円)にすぎなかった海外建設受注額は、2009年には92億9,207万ドル(約9,090億円)へと7倍に増加。2012年には105億ドル(約1兆270億円)を記録している。
業界の見方では、これらの事業もシャイバガス田同様の経緯をたどったため、かなりの損失を抱えているという。
中東地域で、これまでさほど経験がなかった超大型プロジェクトが相次いだことに加え、安値で受注してしまったため、損失規模が膨らんでいる。
サムスンエンジの場合、損失が工事代金の1%でも3兆ウォン(約2760億円)に達すると指摘されている。

 サムスンエンジは10月18日、今年第3四半期(7~9月)の売上高が1兆9,445億ウォン(約1,790億円)、営業損失が▲7,468億ウォン(約689億円)の赤字だったと発表した。
第1四半期の営業損失は▲2,108億ウォン(約194億円)の赤字であり、第2四半期の営業損失▲887億ウォン(約82億円)の赤字に続き、3四半期連続で多額の赤字となっている。
今年の累積赤字は既に、▲1兆0,463億ウォン(約1,349億円)に達している。第4四半期も赤字の可能性が高く、12月の通期では赤字がさらに拡大するのではと懸念されている。

日本企業を駆逐する価格で取り捲る韓国勢であるが、その代表例として、サムスンエンジニアリングにその膿が出ている。

<ほかのゼネコンも同様>
GS建設もUAEの石油精製プラント拡張事業を受注したところ、今年第1、第2四半期の営業損失が合計6,946億ウォン(約641億円)に達したのに続き、第3四半期も赤字が見込まれている。
SK建設、大宇建設など他の建設大手も海外プラント事業で大幅減益や赤字となっている。
 今回の大手建設会社の危機は、企業自らが招いたもの。2008年の金融危機で韓国国内の建設景気が低迷するや、建設各社は活路を見いだすため、大挙して海外市場に参入した。
その結果、2009年から2011年の3年間だけで、1,800億ドル(約17兆6,000億円)の海外工事を受注する成果を上げたが、その過程で、価格の高い日本のゼネコンは論外で、韓国企業同士がダンピング受注競争を繰り広げた。
建設各社は、収益性を判断するのではなく、工事を受注することにばかりこだわったため、予定価格の半額にも満たない価格で落札した工事も数多くあるという。
その後遺症に今苦しんでいる。それに今後もプラントのメンテがあり、設備工事に瑕疵でも露見すれば、さらに大変な損害を被ることになる。

少しは、正規な価格での落札という当たり前の認識ができればよいが。 いまや、韓国よりもはや中国が、世界のプラント工事の受注に動き出してくる。中国は建設作業員の一個連帯を現場に同行させることから、本格的に動き出してきた場合、韓国ゼネコンに勝ち目はない。
韓国は、日本をわざわざ非生産的なライバル視せず、隣国の中国をこれからの最大のライバルとして対策を練るべきである。中国が韓国の市場領域を奪って行った場合、どこの領域で生き残りをかけるか真剣に考え、対策を講じておく必要があろう。それは今しかない。

[ 2013年10月21日 ]
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