「丸源ビル」北九州のビル17棟売却へ 老朽化
北九州から全国へ展開した料飲ビルの「丸源ビル」、料飲ビル開発では、バブル時代を乗り越えた数少ない不動産会社だ。それは建物の多くがバブル期よりかなり前に開発され、不動産評価額が下がっても財務バランスが崩れなかったことにあった。
「丸源ビル」の名で知られ北九州市中心部や福岡市、それに東京・銀座で多くの貸しビルなどを経営している会社が、北九州市内に少なくとも17ある「丸源ビル」をすべて売却する方針であることがわかった。
「丸源ビル」は、昭和30年代半ばから北九州市に貸しビルとして次々と建設されその後、福岡市や東京・銀座にも進出した。ビルの壁に社長の川本源司郎氏の名前の「源」の字を丸で囲んだ丸源というマークのネオンサインがつけられているのが特徴。
北九州市には、現在少なくとも飲食店などが入った貸しビルとマンション合わせて17棟があるが、多くのビルで老朽化が進み一部は、テナントがほとんど入っていない状態が続いていた。
また、このうち13棟は消火設備に不備があるとして北九州市消防局から今年7月末までに改善するよう命令を受けていた。
これを受け同社は、一部のビルでは改修工事を行ったが、「すべて改修し事業を続けるには採算があわない」などとして、このほど北九州市内のビルをすべて売却する方針を決め一部のテナントや住民と契約解除の交渉に入っている。
「丸源」の社長は、丸源のネオンは近く撤去する。北九州は自分の地元であり、長年お世話になりましたという気持ちですと述べているという。
以上、
丸源のネオンが消えれば寂しくなるが、時代変遷の一過程だろうか。
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