ドラギ総裁は記者会見で「この拡大プログラムの下、公的、および民間部門の証券の買い入れは、合計して月額６００億ユーロとなる」と表明。
「買い入れは２０１６年９月末まで実施されることが意図されており、インフレ動向の持続的調整が確認できるまで継続される」と述べた。
国債買い入れは、各国中銀のＥＣＢへの出資割合に応じて行われる。最大の経済規模を誇るドイツの国債買い入れ額は他のユーロ圏諸国よりも大きくなる。

ドラギ総裁は買い入れの２０％がリスク共有の対象となると説明。つまり損失が発生した場合、その多くは各国中銀の負担となる可能性を示唆している。

ギリシャやキプロスなど欧州連合（ＥＵ）／国際通貨基金（ＩＭＦ）の支援プログラムを受けている国の国債も対象となるが、「新たな要件が追加される」としており、より厳しい条件が適用される。
発表を受けて、欧州株は大幅高となる一方、ユーロは対ドルで１．１４５５ドルに沈み、１１年ぶり安値を更新した。イタリア、スペイン、ポルトガル、ドイツ国債の利回りはいずれも過去最低を更新した。
ＥＣＢは今回の理事会で主要政策金利であるリファイナンス金利を０．０５％に据え置くことを決定。
金利据え置きは予想どおり。上限金利の限界貸出金利も０．３０％に、下限金利の中銀預金金利もマイナス０．２０％に据え置いた。
以上、ロイター

今 回の量的緩和の景気梃入れ策により、欧州経済が回復に向かえば、世界経済も明るさが増す。ただ、財政破綻からＩＭＦとＥＵが緊縮財政による立て直しをはか らせている目先のギリシャ問題をクリアする必要があるが、ギリシャは観光業以外産業基盤がほとんどなく、長く続く緊縮だけではすでに国民が政権に対して閉 口しているありさま。
欧州経済の回復基調が鮮明になれば、中国経済も回復し、新興国も回復してくる。