アイコン 久富産業などの橋梁耐震補強部品不良「橋」120橋(関西だけで)

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国交省は、関西の各地の国道の橋で耐震補強工事に使われた部品に溶接の不十分なものが見つかっている問題で、その後の調査で、近畿2府4県で120の橋で性能を満たしていない製品が使われていたことがわかった。

この問題は今年8月、京都市の国道の「勧進橋」で行われた耐震補強工事で、福井市の久富産業が製造した橋の落下を防止する装置の部品に溶接が不十分なものが見つかったもの。

国交省は、久富産業の製品を使用した橋の調査を行うとともに、ほかの会社の製品についても抜き取り調査を行い、4日、その結果を再発防止策の専門家委員会に報告した。

それによると、久富産業を含めて124の会社の製品で溶接の不十分なものが見つかり、近畿2府4県で120の橋で性能を満たしていない製品が使われていたことがわかった。

内訳は
兵庫県が34件
京都府が27件
大阪府が21件
和歌山県が15件
滋賀県が14件
奈良県が9件となっている。

久富産業を含む12社で、必要な工程を省くなどの不正が行われたということで、不正が行われていた製品では、溶接部分に隙間ができるため、国が行った試験ではその面積が全体の半分を超えると大地震の際に部品が壊れ、橋の落下を防げないおそれがあるという。
会社側への聞き取りでは、そうした部品は見つかっていないということだが、国交省は元請けの建設会社に対し、順次、補修や取り替えを行うよう求めている。

委員会では今後、
元請会社が溶接の状況を記録に残すこと
国などの発注者が抜き打ち検査を行う
などの再発防止策を、さらに検討していくことにしている。
委員長の法政大学の森猛教授は、製造会社には倫理観の欠如や勉強不足があったと言わざるを得ないが、元請会社にも責任がある。品質管理のあり方など必要な再発防止策を検討していきたいとしている。
以上、報道参照

当 問題は、久富産業の部材を納入時に検査した北陸溶接検査事務所(福井市)が、溶接不良のデータを隠蔽していた可能性があることも明らかになっている。橋落 下防止装置は、橋脚と橋桁を太いチェーンなどで結んでいるが、不良個所は、そのチェーンと橋を結びつける接合部分で見つかっているもの。
なお、北陸溶接検査事務所はCIW認定検査会社の指定を停止されている。

関西だけで124の会社の橋の耐震工事用部品に不良が見つかったのならば、これらの会社が全国でも膨大な橋の耐震工事に納品していたと見られ、問題は全国に広がる。
国交省は、久富産業の製品が過去5年間の工事で使用された橋梁は、10月2日時点で、56団体の199橋(東北から近畿まで)に及んでいると発表している。

なお、問題となっている溶接不良の部品は耐震補強部品であり、通常の安全に支障はない。

 

久富産業(株)の財務内容と業績 平成26年12月期/千円
流動資産
789,464
流動負債
478,628
 
 
固定負債
52,000
固定資産
332,031
自己資本
590,867
 
 
(資本金)
10,000
総資産
1,121,495
負債+資本
1,121,495
売上高
粗利益
経常利益
自己資本
1,636,954
317,537
207,584
52.60%
・所在地:福井市大願寺1-3-25、代表:桑原勝
 
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[ 2015年12月 5日 ]
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