アイコン 韓国で放射能ラドン・マンション6棟  肺がんリスク 日本も建材に基準なしか

Posted:[ 2019年9月27日 ]



韓国国内の新築マンション10棟中6棟で、1級発がん性物質のラドンが基準値を超えて検出された。

26日に国会環境労働委員会の李貞味議員(正義党)が、環境部(省)から受領した韓国国内の新築マンションにおける屋内ラドン調査の資料に表れた結果。
同資料によると、国立環境科学院は韓国首都圏および忠清道地域で、昨年11月から今年5月までの間に竣工したマンション9団地の60戸で、屋内ラドン濃度を測定した。
 
その結果、37戸(62%)で世界保健機関(WHO)勧告基準の1立方メートル当たり148ベクレルを上回る値を検出した。
ある団地では、ラドンの平均濃度が勧告値の2.4倍にもなる1立方メートル当たり345ベクレルを検出したというケースもあったという。
 
ラドンは、気体の状態で空気中に存在しているが、人が吸い込むとたばこを吸っていなくても肺がんを誘発しかねない1級発がん物質。
 
WHOは、「肺がん患者の3~14%はラドンのせいで発病していると推定される」として、「基準値以上のラドンを吸入したら、がんにかかる危険性がある」と発表している。


ラドンは、屋内で使われる一部の仕上げ材や、コンクリートそのものから検出されると推定されるという。
今回の調査に先立ち、全州のあるマンションの浴室でラドンが勧告基準値の20倍に達する1立方メートル当たり3000ベクレルまで検出されるなど、韓国各地のマンション団地で基準値以上のラドンが検出され、「ラドン・マンション恐怖」が生じていた。
 
だが、韓国政府は「ラドン・マンション」に対し、これといって手が打てない。
 
現行の韓国の室内空気質管理法によると、事業承認が昨年1月以降に出たマンションは室内ラドン濃度が1立方メートル当たり200ベクレル、今年7月以降に出たマンションは同148ベクレルを超えてはならないと勧告している。
 
だが、昨年1月より前は規定がなく、その後も勧告事項にすぎないので、建設会社が基準に違反しても別に制裁条項はない。
 
このため、ポスコ建設が手掛けたあるマンション団地の入居者が「トイレの棚や玄関の足置きの石などからラドンが検出された」として交換するよう要求したが、会社側がこれを拒否して論争が起きている。
 
今回調査されたマンション団地は、まだ住民が入居する前の状態。環境部は、財産価値が落ちるなど論争が生じる可能性があるとして、当該団地の名前を公開していない。
以上、異常
 
放射性物質・放射能とは決して書かず、ラドンとしている。建設当局は温泉にでも浸かっているのだろう。
 
世界保健機関 (WHO)は2005年6月、ラドンは喫煙に次ぐ肺癌のリスク要因とし、これまでに、住居内におけるラドン濃度と肺癌リスクの関係について多数の研究が行われているとして、放射性であるラドンが肺癌の重要な原因であることを警告した
 
ラドンは喫煙に次ぐ肺癌のリスク要因とされ、これまでに、住居内におけるラドン濃度と肺癌リスクの関係について多数の研究が行われている。
それらの研究を統合したメタアナリシスの結果によれば、屋内ラドンによるリスクは線量に依存し、時間加重平均暴露値として150Bq/m3あたり24%の肺癌リスクの増加になることがわかった。
 
同様に大規模な症例数を用いた解析として、欧州9ヶ国の13の症例対照研究を対象にしたプール解析の結果は、線量応答反応は LNT モデルに従っており、統計学的に有意な正の値で、100 Bq/m3(ランダム誤差を調整した暴露推定値)あたり16%の肺癌リスクの増加を示し、他の組織型に比べて小細胞肺癌のリスクが高く、ラドンに暴露した鉱夫の小細胞癌の疫学的研究とも矛盾しない結果が得られている。
 
アメリカの環境保護庁 (EPA)は、ラドンに安全量はなく、少しの被曝でも癌になる危険性をもたらすものとされ、米国科学アカデミーは毎年15,000~22,000人のアメリカ人が屋内のラドンが関係する肺癌によって命を落としていると推定している。
 
ラドンは地殻中に存在するラジウム-226の娘核種。気体なので常に大地から大気中に放出され、その放射能濃度は屋外空気中で1立方メートル中に約5ベクレル程度。
コンクリの打ちっぱなしの室内は室外の数倍に跳ね上がる。
日本はラドンについて、建材において建設省から何も基準や指針が出されていないようだ。
 
同じ発がん性物質でホルムアルデヒトは世の中が大騒ぎしたことから建設省は、合板類や壁材を大幅に規制強化したが、ラドンについては、まだ、産業界優先なのだろうか。
一方、厚労省は、ラドンの空気中濃度の限度を3×10-3(Bq/cm3)としている(見方がようわからんから厚労省に問い合わせたが、何回もたらい回しにあい、そのつど説明するも頭にきて切った)。
 
室内濃度
ドイツ 8.1ベクレル
オーストリア 12ベクレル
アメリカ 15ベクレル
スウェーデン 60ベクレル

 


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