韓国軍初の軍事衛星「アナシス2号」の打ち上げが成功し、戦時作戦統制権の転換に対する検証にひとまず青信号がついた。独自の通信能力を備えることになり、韓国軍の単独作戦が可能になる。
韓国防衛事業庁は21日、「アナシス2号が7月21日午前6時30分(現地基準7月20日午後5時30分)、米フロリダ州ケープカナベラル空軍基地のケネディ宇宙センターから打ち上げられた」と明らかにした。
米民間宇宙開発企業スペースXの再利用可能ロケット「ファルコン9」に搭載されて打ち上げられた「アナシス2号」は高度630キロでロケットから分離され、発射38分後に最初の信号が受信された。続いて午前8時19分ごろ(日本時間)、仏ツールーズの衛星管制センター(TSOC)と信号を交わし、最初の交信に成功した。

「アナシス2号」は、ロッキードマーチンと40機のF35Aを7兆4000億ウォンで導入する契約に際し、反対給付としてロッキードマーチンから通信衛星1機を受けることにしたもの、ロッキードは衛星を持たないことから、エアバス社に依頼し、エアバス社が開発した「ユーロスターED3000」衛星を基盤に、韓国仕様に改造したものが「アナシス2号」。

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日本のH2Aロケットで打ち上げられたUAEの火星探査機「HOPE」は、UAEが米大学と共同開発したものであり、韓国の軍事衛星の核心技術のすべてはエアバス社製、国民がはしゃぐ割にはかなり遅れているようだ。

「アナシス2号」は、アンテナおよび太陽電池パネルを開き、任務遂行に必要な電力供給および運用が可能かどうか点検する予定。
約2週間の中間軌道変更を通じて最終的に高度3万6000キロの静止軌道に入る。静止軌道に乗れば、約1ヶ月間は衛星の性能と運用性を確認する計画。

「アナシス2号」が正常に運用されれば、韓国は世界で10番目に専用軍事衛星を確保する国となる(先日まで気象衛星も兼ねるとされていた)。
これまで韓国軍は独自の通信衛星確保を念願事業としてきたが、ロッキードマーチンから導入した。

軍が現在運用する通信衛星「ムクゲ5号(アナシス1号)」は軍・民兼用であり、敵の「ジャミング(電波妨害)」攻撃に脆弱だという指摘があった。2013年には該当衛星の太陽電池パネル故障で電力の生産に支障をきたし、諸性能を発揮できない事態も発生した。

このため、アナシス2号」に搭載された通信衛星体系は従来のアナシスよりも情報処理速度が3倍以上速く、ジャミング・盗聴などに対応する通信セキュリティー性能も強化された。音声、文字、映像情報などを送ることができる範囲も拡大したという。国内はもちろん海外派遣将兵にいたるまで通信死角地帯が解消されるというのが、軍当局の説明。

軍当局は「アナシス2号」がすぐにも戦作権転換の検証で重要な役割をすると期待している。独自の指揮統制通信網を確保する場合、米国への依存度を減らすことができるという。

軍関係者は「米韓両国が推進する『条件に基づく戦作権転換』で、独自の通信衛星確保は韓国軍の核心軍事能力に該当する」とし「わが軍が必ず遂行すべき事業に挙げられてきた」と説明していめという。

専用の通信衛星を打ち上げた軍は、専用の偵察衛星を打ち上げる計画も持つ。軍当局は偵察衛星を2023年までに戦力化するという目標を設定。
事業費1兆2214億ウォン(約1100億円)を投入し、映像レーダー(SAR)、電子光学(EO)、赤外線(IR)衛星など5機を確保する、いわゆる「425事業」。
しかし、SAR搭載体を製作する海外企業が新コロナの感染拡大による開発遅延を通知してきたうえ、関連予算が第2次補正予算で169億ウォン削減され、事業自体の進捗も遅れている。
韓国の軍事衛星の中身は、何から何まで外国製のようだ。

「アナシス2号」は、エアバス社がすべてにわたりバックアップしている以上、大成功することだろう。
ただ、北朝鮮のミサイル技術が進化し続ける中、計画している戦作権が返還されたとしても対応できるかは多くの問題を抱える。文政権の野望は、北朝鮮も含め、外国勢や周辺国から虐められないように、核を持った経済大国=統一朝鮮国を目指しているもの。