アイコン H2Aロケット28号機26日打ち上げ スパイ偵察衛星搭載

三菱重工業と宇宙航空研究開発機構は24日、情報収集衛星光学5号機を搭載したH2Aロケット28号機を、鹿児島県・種子島宇宙センターから26日午前10時21分に打ち上げると発表した。打ち上げ可能時間は同33分まで。
 
三菱重工によると、準備作業は順調で、打ち上げ時間帯の天候も問題ない見通し。同センターからの打ち上げは、情報収集衛星レーダー予備機を搭載した2月1日のH2A27号機以来で、今年度5回目となる。

情報収集衛星は、内閣衛星情報センターが運用する衛星で、日本の安全保障や、災害時の状況把握に活用するため、地表の撮影を行うことを目的としている。情報収集衛星には電子光学センサー(高性能なデジタルカメラ)で地表を撮影する光学衛星と、合成開口レーダーを使って地表を撮影するレーダー衛星の2種類があり、光学衛星はレーダー衛星より地上の物体を細かく見分けられるが、撮影したい地域が夜だったり、あるいは上空に雲がかかっていたりすると撮影できない。一方、レーダー衛星は、物体を見分ける能力は光学衛星より劣るが、夜間や天候が悪くても撮影することができるという特徴を持つ。

情報収集衛星は、光学衛星2機、レーダー衛星2機の4機を1セットとして基本体制として運用されている。
この体制により、地球上のある地点を1日に最低1回撮影することが可能となる。2003年から打ち上げが始まり、打ち上げ失敗や故障などの紆余曲折がありつつ、10年後の2013年に念願の4機体制が実現。

現在軌道上には、光学3号機と光学4号機、レーダー3号機とレーダー4号機、また光学5号機実証衛星、そして先日打ち上げられたばかりのレーダー予備機の6機が配備されている。
 今回打ち上げられるのは光学衛星の5号機で、現在運用中の光学3号機の後継機となる。

<韓国>
なお、打上用ロケットを持たない韓国もスパイ偵察衛星アリラン3A号を、26日午前7時8分(韓国時間)、ドニエプルロケットを活用してロシアのヤースヌイ発射場から打ち上げられる予定。(以前から、ロシアのロケットを打ち上げ用に使用している)

アリラン3A号は、韓国航空宇宙研究院が2006年から8年にかけて2359億ウォン(約253億円)をかけて開発した衛星。
打ち上げ後、4年間で一日に昼・夜間1回ずつ韓半島(朝鮮半島)上空を過ぎて地上を観測する任務を遂行する。
衛星からは地上にある縦横55センチの大きさの物体を識別する電子光学カメラを搭載。70センチ級のアリラン3号より機能が向上している。
3A号は、韓国の衛星中で初めて熱を感知して撮影する赤外線センサーも搭載。夜や悪天候でも地上の物体を監視する。

追、
米スパイ偵察衛星KH(キーホール)は、最高10㎝まで識別できる衛星とされ、30㎝の識別衛星が主流になっているという。
お天道様から見られている。
 

[ 2015年3月24日 ]
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