「不動産経済研究所」によると、９月の東京・神奈川・埼玉・千葉の１都３県で発売された新築マンションは、前年同期比４０．９％増の３４２４戸となり、増加は昨年１１月以来１０ヶ月ぶりとなった。
これは消費者の買い控えが続く中、夏の発売を抑えた分、本格的な秋の商戦に合わせて発売する物件を増やしたことによる。
また、１戸当たりの平均価格は５,５７８万円と、建設費用の上昇による高止まりが続いているが、発売された戸数のうち、契約に至ったものの割合は７２％となり、好調の目安とされる７０％を４ヶ月ぶりに上回った。

◎ 発売は４０．９％増の３，４２４戸と１０カ月ぶりの増加。契約率も７２．０％と堅調。
◎ 戸当り価格５，５７８万円、m2単価７８．６万円、ともに４ヶ月ぶりの上昇。

１、９月の発売は３，４２４戸、前年同月（２，４３０戸）比４０．９％増、前月（１，９６６戸）比７４．２増。

２、９月の地域別発売戸数は、
東京都区部１，２７３戸（全体比３７．２％、前年同月比１０．０％増）、
都下５１０戸（同１４．９％、１０３．２％増）、
神奈川県９４０戸（同２７．５％、５０．９％増）、
埼玉県４１６戸（同１２．１％、１０９．０％増）、
千葉県２８５戸（同８．３％、４２．５％増）。
東京都のシェアは５２．１％。

３、 契約率は７２．０％、前年同月比６．０ポイントアップ、前月比では５．４ポイントアップ。
’１６年８月６６．６％、７月６３．３％、６月６９．６％、５月７０．９％、４月６６．４％、３月６７．６％、２月７２．９％、１月５８．６％、’１５年１２月６４．８％、１１月８２．１％、１０月６８．８％、９月６６．０％。

４、９月の地域別契約率は、
都区部６６．８％、
都下７９．２％、
神奈川県８３．３％、
埼玉県６２．５％、
千葉県５８．９％。

５、１戸当り価格は５，５７８万円、１m2当り単価は７８．６万円。
前年同月比で戸当り１８５万円（３．４％）のアップ、m2単価は２．５万円（３．３％）アップしている。

６、９月の地域別平均価格、１m2当り分譲単価は以下のとおり。
東京都区部６，８４９万円、９８．６万円（５．５％アップ、３．９％アップ）、
都下４，５９０万円、６２．７万円（０．６％アップ、０．５％ダウン）、
神奈川県５，４５１万円、７６．１万円（１４．９％アップ、１７．１％アップ）、
埼玉県４，１２５万円、５９．８万円（０．１％ダウン、２．２％アップ）、
千葉県４，２０１万円、５６．９万円（２５．４％アップ、２９．９％アップ）。

７、９月末現在の翌月繰越販売在庫数は６，１２０戸で、２０１６年８月末現在の６，２２８戸に比べて１０８戸の減少。２０１５年９月末残戸数は４，９５９戸。

８、１０月の発売戸数は３，０００戸の見込み（’１５年１０月２，９２１戸、’１４年１０月３，１２５戸、’１３年１０月３，５０６戸、’１２年１０月２，８８７戸）。
以上、
春から夏にかけ、着工された分譲マンションが一挙に販売されたものと見られる。