アイコン 黒ウコンが長寿の秘密握る 「長寿遺伝子」SIRT1を活性化/東大農学部

Posted:[ 2021年2月20日 ]

東大農学部の研究者らと常磐植物化学研究所は、黒ウコンのポリメトキシフラボノイドが「長寿遺伝子」産物SIRT1を活性化することを実証したと次のように発表した。

◆黒ウコン由来のポリメトキシフラボノイド(略称 KPMF-8)がレスベラトロールよりも効果的に「長寿遺伝子」産物SIRT1を活性化することを実証した。
◆KPMF-8のSIRT1酵素活性促進効果は、レスベラトロールよりも顕著でした。細胞外に与えたKPMF-8が細胞内のSIRT1を活性化できることも示された。

◆食品成分によるSIRT1活性化により、健康寿命の伸長に貢献できる可能性がある。

発表概要
「長寿遺伝子」産物「サーチュイン1(SIRT1)」は、がんや老化関連疾患の予防に関与する重要な酵素。
SIRT1はレスベラトロール等のポリフェノールによって活性化されることが知られている。
東京大学大学院農学生命科学研究科の永田教授らは、黒ウコンKaempferia parviflora 由来のポリメトキシフラボノイドであるケルセチン 3,5,7,3',4'-ペンタメチルエーテル(略称 KPMF-8)が、SIRT1に結合することで、酵素(SIRT1)と基質(Ac-p53 ペプチド)との親和性が8.2倍に増強すること、一方、レスベラトロールがSIRT1に結合しても1.4倍しか増強されないことを明らかにした。
さらに、ヒト培養細胞(MCF-7)を用いて、培地に添加したKPMF-8が細胞内のSIRT1活性を亢進させることも示した。



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本研究の成果は、
食品に含まれる植物由来のポリフェノール類がヒトの細胞内酵素の活性調節に寄与しうることを示唆するものであり、今後の研究の進展により、食による健康寿命の伸長に貢献できる可能性がある。カロリー制限以外にも食品成分の摂取によりSIRT1を活性化できることを示唆しており、健康寿命の伸長に貢献できる可能性がある。

黒ウコン(学名Kaempferia parviflora)
黒生姜とも称され、原産国タイではクラチャイダム(Krachai Dam)と呼ばれる生姜科の植物(ウコンは生姜科植物)。
黒ウコンは通常のウコンと異なり、根茎切断面は鮮やかな紫色を呈し、アントシアニンを豊富に含みメトキシフラボン、セレン、アミノ酸を含み、クルクミンをわずかに含み、強力な抗酸化作用を有することが特徴。
ウコンは一般的に肝臓に良いといわれているが、種類により効果や効能も異なり、種々のメトキシフラボンを含有することからダイエット、抗糖尿病、アンチエイジング、滋養強壮、強精、抗疲労、美容、美肌、抗欝、抗ウイルス、消化器病改善などを目的として幅広く使用されているもので、医療業界からも注目されている民間伝承薬用植物の一つ。
インドでターメリック(秋ウコン)は生産され、カレー材料になっている。中国ではウコン類は漢方として用いられている。
★但し、ウコン類は、いろいろな効能がある反面、いろいろな部位の疾患者や多量に使用・服用すれば副作用報告も多く、サプリメントでさえ使用には注意を要する。

 


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