アイコン 関節リウマチの骨破壊新メカニズム解明 治療薬に期待/東大の小松紀子助教ら

<発表のポイント>
自己抗体をつくる細胞が傍関節性骨粗鬆症を誘導

◆関節リウマチでは炎症関節の近傍の骨の骨髄中で抗体を産生する形質細胞が増加し、破骨細胞分化誘導因子RANKLを発現することで傍関節性骨粗鬆症がおきることを明らかにした。

◆関節リウマチの発症に先行して、自己抗体の産生や傍関節性骨粗鬆症がみられることが知られていたが、本研究により自己抗体をつくる細胞(形質細胞)がその原因となっていることが明らかとなった。

◆関節リウマチ患者の骨折リスクや生活レベルの低下をもたらす傍関節性骨粗鬆症は従来の製剤では抑えることが困難だったが、本研究により形質細胞が治療標的になりうることが分かった。

 

<発表概要>
関節リウマチは炎症に伴って骨破壊が誘導される自己免疫疾患。関節リウマチでは、関節破壊だけでなく、炎症関節の近傍や全身性に骨粗鬆症がおき、骨折リスクを上げ生活の質を下げる。傍関節性骨粗鬆症は関節リウマチの臨床所見が現れる前に発症することが知られていたが、そのメカニズムはよくわかっておらず、新しい治療法の確立が喫緊の課題となっている。

東大大学院医学系研究科の小松紀子助教、高柳広教授らは、関節リウマチのマウスモデルを用いた解析により炎症関節近傍の骨の骨髄に存在する抗体を産生する形質細胞が破骨細胞分化誘導因子RANKLを発現することで破骨細胞を誘導し、傍関節性骨粗鬆症をひきおこすことを明らかにした。
さらに、関節においては滑膜線維芽細胞が主要なRANKL発現細胞として関節破壊に関わることを生体レベルで実証することに成功した。
本研究により関節リウマチにおける傍関節性骨粗鬆症の新しいメカニズムを解明するとともに形質細胞が治療標的になりうることがわかった。

発表者:
小松 紀子(東京大学大学院医学系研究科病因・病理学専攻免疫学 助教)
高柳 広(東京大学大学院医学系研究科病因・病理学専攻 免疫学 教授)

当論文は「The Journal of Clinical Investigation」(オンライン版の場合:3月15日)
論文タイトルは「Plasma cells promote osteoclastogenesis and periarticular bone loss in autoimmune arthritis」として発表されている。
以上、
リューマチの人は多く、早期の治療薬開発が望まれる。
日本でのリューマチ患者数は60~100万人と推定され、4人に一人は中等症以上と見られている。

 

[ 2021年3月16日 ]

 

 

 


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