三菱電機は22日、昇降機の販売・据え付け・保守を手掛けるタイの子会社、三菱エレベータ(タイ)が、首都バンコク中心部で開発が進められている大型複合施設「ワン・バンコク」向けに昇降機を受注したと発表した。受注台数は計278台で、三菱電機が1977年にタイで昇降機事業を開始して以来、最大規模となる。
同複合施設の開発を手掛けるタイの大手財閥TCCグループ傘下2社の合弁会社「ワン・バンコク」からエレベータ250台、エスカレーター28台を受注したと発表した。今年10月から順次出荷する。受注額は未公表。
エレベータには、タイ初となるダブルデッキ(2階建)エレベータ12台と、タイ国内最高速となる分速540メートルのエレベータ1台が含まれ、オフィスビルやホテル、住宅に納入される。
計278台のうち一部は日本を含むタイ以外の製造拠点から納入する。
ワン・バンコクは米グリーンビルディング協会の環境建築基準「LEED」と、健康・室内環境認証「WELL」の基準に基づいて設計されている。
三菱エレベータ(タイ)は、バンコク東郊サムットプラカン県に拠点を構える。
資本金1億バーツで、三菱電機が55%、三菱商事が25%、三菱電機ビルテクノサービスとタイのサブシン・パイサンが各10%出資している。
現在、タイの昇降機市場でシェア30%(三菱電機推定)とトップシェア。
三菱電機は、1991年にタイに昇降機のグローバル製造拠点の一つである三菱エレベータ・アジア(AMEC)を設立、タイを含む世界90ヶ国・地域に累計20万台以上を供給してきた。
以上、報道参照