中国国家統計局が18日発表した2021年7─9月期の国内総生産(GDP)は前年比4.9%増となり、伸び率は4─6月期の7.9%から減速し、市場予想の5.2%以上より低かった。
9月から電力不足が顕在化、資源やエネルギー価格の上昇により9月の生産者物価指数は10.7%と過去最大の上昇となり、10月に入るとさらにこうした価格は上昇し続けており、景気減速への圧力は強まるばかりとなっている。
当然、世界経済は、中国からの輸入価格の上昇、中国国内の景気減速による間接的な影響も出てくる。
四半期別では、第1四半期は前年同期比18.3%増、2年平均成長率は5.0%、第2四半期は前年同期比7.9%増、2年平均成長率は5.5%、第3四半期は前年比4.9%増加し、2年間の平均成長率は4.9%でした。産業別では、第3四半期の第一次産業の付加価値は5兆1,430億元で、前年比7.4%増加、2年間の平均増加は4.8%であり、第二次産業の付加価値は産業は3兆9,040億元、前年比10.6%増加、2年間の平均増加は5.7%、第三次産業の付加価値は45兆7,610億元、前年比9.5%増加した。 %、2年間の平均成長率は4.9%。前月比で見ると、第3四半期のGDPは0.2%増加している。
主に資源や穀物を運ぶバラ積み船のバルチック海運指数は今年2月末1675、9月末5197、10月14日現在5062。コンテナ船は米中航路などさらに上昇している。
7月の中国共産党創立100年を境にヒステリックになってきている中国政府の「共同富裕」を旗手にした権力による規制強化策。
政府はカーボンニュートラル2060を策定、一部実施した結果、石炭供給量を減らし電力不足を招き、石炭価格を上昇させた。
塾は要らないとする教育の負担軽減策。
未成年者のゲーム利用時間を週3時間に制限させるなどインターネットに対するテンコ盛りの各種規制、
三道紅線による不動産市場の規制強化の集中的な実施は、デフォルトに陥る不動産開発大手が多発、信用不安を招きマンションを購入しなくなった国民、不動産関連業界も含めて景気を大きく減速させてきている。
10月に入った1週間、中国最大の産炭地の山西省での集中豪雨、天候不順も景気に影を指している。豪雨は穀物地帯でもあり、食料にも影響する。
自動車販売も、理由はともかく大幅に減速してきている。
家も自動車も買わなくなった消費者の影響は、今後とも大きく影響してくる。
スクロール→
自動車販売台数 ×1000台
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米国
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中国
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2021年
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台数
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前年比
|
前年
|
台数
|
前年比
|
前年
|
1月
|
1,109
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-3.1%
|
1,144
|
2,503
|
30.6%
|
1,917
|
2月
|
1,196
|
-12.9%
|
1,373
|
1,455
|
369.4%
|
310
|
3月
|
1,605
|
62.1%
|
990
|
2,526
|
76.6%
|
1,430
|
4月
|
1,512
|
113.0%
|
710
|
2,252
|
8.8%
|
2,070
|
5月
|
1,586
|
42.8%
|
1,111
|
2,128
|
-3.0%
|
2,194
|
6月
|
1,300
|
17.0%
|
1,111
|
2,015
|
-12.4%
|
2,300
|
7月
|
1,291
|
5.2%
|
1,227
|
1,864
|
-11.7%
|
2,112
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8月
|
1,095
|
-17.0%
|
1,319
|
1,799
|
-17.7%
|
2,186
|
9月
|
1,007
|
-25.5%
|
1,351
|
2,067
|
-19.4%
|
2,565
|
小計
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11,701
|
13.2%
|
10,336
|
18,609
|
8.9%
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17,084
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