ロシア軍のウクライナへの侵攻、欧米の対露金融経済制裁、特に国際決済ネットワークの国際銀行間通信協会(SWIFT)からのロシア主要銀行の除外制裁や対露経済制裁が、ロシアからの穀物や資源の輸入に支障が出るおそれがあり、また黒海でのロシア・ウクライナからの船舶による輸入も船舶が攻撃を受けるリスクから保険料の高騰、黒海経由の輸入回避の動きが広がっており、ほかの国からの輸入に切り替えられ、価格は高騰すると見た投機筋の先物相場が上昇している。
原油価格(WTI)は一時109ドル台をつけ、現在も108ドル台となっており、小麦価格も1000ドルを超えてきている。米需要増で暴騰した木材もある程度落ち着いていたが、今回のロシア問題でシベリア産木材への制裁や貿易金融問題から再び上昇し続けている。
貿易金融や保険を巡る問題が黒海からの輸出に影響し、供給ショックが起きている。
なお、欧州へパイプラインで天然ガスを供給しているロシアのガス大手ガスプロムに関係するガスプロムバンクはSWIFT制裁に含まれていない。