アイコン 別府、鶴見岳・伽藍岳 火山性地震が02時から2時間半で57回と多発 レベル2に

Posted:[ 2022年7月 8日 ]

別府市西側のアンテナがいっぱい立っている山、鶴見岳。

気象庁は、鶴見岳・伽藍岳に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表した。
伽藍岳では火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性がある。
火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に要警戒。
伽藍岳では本日(8日)02時47分より山体を震源とする火山性地震が多発しており、05時までに57回(速報値)発生。
噴煙の状況や地殻変動観測では特段の変化はない。
伽藍岳では火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する可能性がある。



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火口から概ね1kmの範囲では
<噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引上げ>
・対象市町村等
以下の市町村では、火口周辺で入山規制などの警戒。
 大分県:別府市、由布市
・防災上の警戒事項等
伽藍岳の火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に要警戒。
噴火時には、風下側で火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため要注意。

別府市の西側にある鶴見岳(標高:1375m)、
大分高速自動車道の別府ICの西側で電波塔がいくつもある山。
別府湾・別府駅から8キロ圏内
別府八湯の守り神の神体山=聖地
別府高原駅から山頂までロープウェー

<過去の噴火の記録と比較的近い年の地震>ウィキ等参照
★約9万年前に近くの由布岳とほぼ同時期に火山活動を開始した火山

★西暦100年ころ、鶴見岳山頂付近でブルカノ式噴火(=爆発的噴火)が発生、
火山灰が鶴見岳の南側斜面に堆積。

★771年(宝亀3年)7月9日、伽藍岳で水蒸気噴火が発生。
泥流によって死傷者多数、家屋損壊した。

★849年(嘉祥2年)頃に山頂北側で水蒸気噴火の記録。

★867年(貞観9年)2月28日、伽藍岳で水蒸気噴火が発生。
青泥池、黒池、赤池が震動し硫黄臭が遍満、噴火。
沙泥が数里四方に積もる。泉が沸騰し、川となって山麓の道路を塞ぎ、川に至って魚数千万が死ぬ。
864年、富士山噴火、阿蘇山噴火//869年、M8.3以上の貞観地震

★1949年(昭和24年)2月、鶴見岳山頂の北西約500m、標高1,100m付近で面積約30m2の楕円形内の多数の噴気孔から高さ約10mの白色噴気が上がる。
 1905年6月2日、M7.2の芸予地震発生/1922年12月8日、M6.9の島原地震発生/日向灘で1931年11月2日M7.1・・1939年3月20日M6.5・・1941年11月19日、M7.2地震の地震発生/1946年12月21日、8.0の昭和南海地震(南海トラフ)。

★1974年(昭和49年)12月、1949年と同じ場所から150m程度の噴気があり、以後噴気継続。気象庁により鶴見岳地獄谷赤池噴気孔と命名。
1961年2月27日、M7.0の日向灘で地震/1968年2月21日、M6.1のえびの地震/1968年4月1日、M7.5の日向灘地震

★1995年7月、伽藍岳の珪石採掘場に泥火山が形成、同年11月には高さ1m、直径10×7m、深さ4mの楕円状の泥火山となる。
周囲には噴気帯が広がっており、活動継続。
日向灘地震、1984年8月7日、M7.1/1987年3月18日M7.1
1995年1月17日、M7.2の阪神大震災

☆その後の近隣や大きな地震、
2001年3月24日、M6.7の芸予地震、
2005年3月20日、M7.0の福岡西方沖地震
2011年3月11日、M9.0の東日本大震災
2015年5月30日、M7.1の薩摩半島西方沖地震
2016年4月14・16日、M6.5とM7.3の熊本大地震/その後今に続く余震
日向灘(南海トラフに連なる)でもその後地震が頻発している。

別府・鶴見岳は、関東から近畿・四国・九州に連なる中央構造帯にあり、豊後水道や熊本・阿蘇などで発生する大きな地震に大きな影響を受ける。
元々一帯はマグマが比較的上にあり、山頂付近の地下に溜まった水を熱し、小規模な水蒸気爆発・噴火をこれまで起こしている。(温泉地)
阿蘇に至る九重連山の一角ともみなされる。
鶴見→由布→九重連山→阿蘇→雲仙
☆ 注意するしかない。
☆ 雲仙の普賢岳、桜島、阿蘇山のような大きな噴火は有史の過去に記録されていない。

その昔、大国主命が鶴見山麓から湧く「速見の湯」(昔は豊後速見の國)を海底に管を通して道後温泉へと導き、少彦名命(大国主命の義兄弟/国造り)の病気を治したという神話のお話。
771年(宝亀2年)に創祀されたとされる山頂の火男火売神社は、鶴見岳の2つの山頂を火之加土命と火焼速女命の男女二柱の神として祀り、別府八湯の守護神で別府温泉は鶴見岳の麓に位置する。

↓左側の高い山が鶴見岳、その手前が扇山(標高810m/自衛隊の駐屯地がある禿山)、その手前が別府市街地。
0708_06.jpg

 

 


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