今年も高病原性鳥インフルエンザの感染シーズンに入り、すでに全国13ヶ所で発生し、計271万羽あまりが殺処分され、感染拡大防止に取り組んでいる。
鳥インフルの感染が一番ピークに達するのは11~12月、まだ大陸から渡り鳥が飛来してきており、十分な対策が必要だ。感染死した死骸を食べたるネズミなど小動物から昆虫類に至るまでウイルスが付着し伝染させることから、防疫体制には限界があるが農水省の指針に基づき忠実に防疫対策を履行するしかない。
最近は差別化をはかった地鶏の大ブーム、放し飼い飼育場も多くなっているが、この季節だけは高病原性鳥インフルエンザに対して、万全な対策が必要だろう。地域一帯でせっかくブランド化に成功し評価もついた地鶏でも、鳥インフルが発生すれば、地域一帯は出荷停止に追い込まれ、他の産地のブランド地鶏に市場を駆逐されるリスクもある(発生地の周囲3キロの養鶏場や家禽類の飼育場では、その後の防疫体制の完了後から起算して10日間出荷停止となる)。
スクロール→
高病原性鳥インフルエンザ感染状況 2022年
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月日
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場所
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鳥種
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飼育数
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13
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11/20.
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青森横浜町
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食肉鶏
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130,000
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12
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11/19.
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宮崎新富町
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採卵鶏
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160,000
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11
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11/18.
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新潟阿賀町
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食肉鶏
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150,000
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10
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11/17.
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鹿児島出水市
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採卵鶏
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120,000
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9
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11/13.
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兵庫たつの市
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採卵鶏
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44,000
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8
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11/11.
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和歌山県白浜町
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あひる等
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60
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7
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11/11.
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岡山県倉敷市
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採卵鶏
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34,000
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6
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11/7.
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北海道伊達市
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食肉鶏
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150,000
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5
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11/4.
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岡山県倉敷市
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採卵鶏
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510,000
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4
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11/4.
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茨城かすみがうら市
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採卵鶏
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1,040,000
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3
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11/1.
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香川観音寺市
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採卵鶏
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40,000
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2
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10/28.
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北海道厚真町
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食肉鶏
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170,000
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1
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10/28.
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岡山県倉敷市
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採卵鶏
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170,000
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計
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2,718,060
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<韓国でも猛威>16ヶ所で発生・10月19日~11月18日
韓国では10月19日、中部の慶尚北道醴泉郡のアヒル農場で高病原性鳥インフルエンザの感染が今秋に入って初めて確認され、それ以降、11月18日までの1ヶ月間で、京畿道、忠清北道、忠清南道、全羅南道など8地域、計16件の高病原性鳥インフルエンザの発生している。
韓国では当初、渡り鳥が飛来する朝鮮半島西側の養鶏場・家禽類の飼育場で当初発生し、その後、全国へ拡がる傾向にある。
過去、発生地での対策遅れや発生農場と当局者との癒着も問題となり、感染拡大させたと批判されてきた韓国政府と当局、2016年には鳥インフルが全国で猛威を振るい、2000万羽以上を殺処分、卵や鶏肉価格が暴騰、緊急輸入する事態に至っていた。それ以降、当局により厳しく管理されるようになってきている。今年は、発生養鶏場周辺の消毒に、農薬散布用ドローンも使用し、くまなく消毒している。
最近の感染では、
11月10日、韓国中部の忠清北道陰城郡のうずら農場で。
11月17日、京畿道華城市の養鶏場で食肉用ニワトリの感染が確認され、飼育していたニワトリ2万4000羽を殺処分している。