アイコン 東大 落合貴也学部生ら次世代素子InGaAs開発に成功 STマイクロ付着

Posted:[ 2022年12月12日 ]

<先行研究における問題点>
過去50年以上に渡り進展してきたトランジスタの微細化は4nm に達しており、引き続き世界中で更なる微細化に向けた研究開発が進められている。
一方で、微細化は今後一層の困難を伴うことから、ビヨンド 2 nm 世代においては、光電融合によるコンピューティング性能の向上が必要と考えられている。
このような背景のもと、大規模なシリコン光回路を用いた光演算に注目が集まっている。
光演算では積和演算等が可能で、深層学習や量子計算の性能が大幅に向上すると期待されており、世界中で活発に研究が行われている。
(サムスンは2025年までに2ナノを、27年までに1.4ナノを量産すると宣言している)

シリコン光回路を用いて所望の光演算を実行するためには、光回路中に多数集積された光位相器などの光素子を精密に制御することが必要となる。
しかし、現在用いられているシリコン光回路では、回路中の動作をモニターする素子がなく、光回路の動作状態は演算結果から推定するしかなく、高速な回路制御が困難であるという課題を抱えていた。

 



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光回路をモニターする素子としてゲルマニウム受光器を多数集積する方法が検討されているが、光回路の規模が大きくなると、回路構成が複雑になることや動作電力が大きくなってしまうことが課題となる。一方、光入力信号で駆動するフォトトランジスタは、トランジスタの利得により高い感度が得られることから、微弱な光信号の検出に適している。

しかし、これまで報告されている導波路型フォトトランジスタは感度が 1000 A/W 以下と小さく、また光挿入損失も大きく、光回路のモニターとしては適していなかった。このことから、高感度で光挿入損失も小さく、集積化も容易な導波路型フォトトランジスタが強く求められてきた。

東大大学院工学系研究科電気系工学専攻の竹中充教授、落合貴也学部生、トープラサートポン・カシディット講師、高木信一教授らは、STマイクロエレクトロニクスと共同で、JST戦略的創造研究推進事業や新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成のもと、シリコン光回路中で動作する超高感度フォトトランジスタの開発に成功した。

光吸収層となるインジウムガリウム砒素(InGaAs)薄膜をシリコン光導波路上に貼り合わせ、InGaAs薄膜をトランジスタのチャネル、シリコン光導波路をゲートとした素子構造を新たに提案した。
シリコン光導波路を伝搬する光信号の一部がInGaAs層に吸収されてトランジスタの閾値電圧がシフトすることで光信号が増幅されるフォトトランジスタ動作を得ることに成功した。

シリコン光導波路をゲートとしたことで、光吸収を抑えつつ、効率的なトランジスタ動作が得られるようになったことで、光信号が100万倍に増幅される超高感度動作を実現した。

これは従来の導波路型トランジスタと比較して、1000倍以上高い感度であり、1兆分の1ワットと極めて微弱な光信号の検出も可能となった。

今回新たに開発した導波路型フォトトランジスタを用いることでシリコン光回路中の光強度をモニターすることが可能となる。

これにより、深層学習(ディープランニング)や量子計算で用いられるシリコン光回路を高速に制御することが可能となることから、ビヨンド2nmにおいて半導体集積回路に求められる光電融合を通じた新しいコンピューティングの実現に大きく寄与することが期待される。
以上、

国家あげて研究開発したにもかかわらず日本企業がいない。欧米半導体連合企業のSTマイクロ(本部:スイス)にプレゼントするのだろうか。
日本企業を没落させたのもかつての日本政府。その張本人は、サミットで半導体の会話中、ITを『イット』と述べ、世界から注目された。その後もパソコンを扱ったことがない議員をデジタル大臣に任命する国でもある。日本國の政治家はもはや救いようがない。

 


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