中国当局は、野村ホールディングス傘下の野村インターナショナルの中国投資銀行業務を統括するチャールズ・ワン氏(王仲何/Charles Wang Zhonghe)に対して、中国本土からの出国を禁止した。関係者の話として、王氏は拘束されておらず、国内の移動や日常業務には差し支えないという。いつ出国禁止となったのかは、明らかにならなっていない。
ビジネス向け交流サイトのリンクトインのプロフィールによると、ワン氏は香港に拠点を置いているが、国籍はすぐに判明しなかった。
東京の野村の広報担当者はコメントを控えた。ロイターはリンクトインを通じてワン氏にコメントを求めたが、返答はなかった。
この件を最初に報じた英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は関係者の話として、王氏の出国禁止措置は、中国の投資銀行の華興資本控股の包凡(Bao Fan)会長、および元社長の叢林(Cong Lin)氏に対する中国の捜査に関連していると伝えている。
ロイター通信など一部メディアが2月に報じたところによると、
叢林氏は国営の中国工商銀行(ICBC)傘下のICBCインターナショナルの最高経営責任者(CEO)だった時に関わった不正行為の疑いで、捜査を受けているとみられている。