米コックス・オートモーティブ社が発表した2024年4~6月期の米国の電気自動車(EV)販売動向では、EV最大手のテスラの販売台数シェアが四半期ベースとして初めて50%を割り込んだ。
テスラはEV先駆者として米市場を独走してきたが、米ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード・モーターのほか韓国勢がEVに注力して存在感を高め、テスラの競争力に陰りが出ている。
米国全体の4~6月のEV販売は前年同期比で11.3%増加しているが、テスラ車の販売に占める割合は49.7%と市場シェアが集計以来初めて5割を下回った。
コックス社は、テスラの販売は減少しているが、競争が価格への圧力になりEV普及を後押ししているとし、EV市場の堅調さを強調。 以前より伸びは鈍化しつつも市場が着実に広がりを見せる中、テスラの販売は苦戦が続いている。
テスラが今月2日に発表した4~6月期の世界販売台数は、前年同期比▲5%減の44万3956台と、2四半期連続で前年実績を下回った。
ロイター通信によると、2四半期連続で前年割れするのは初めて。EV販売大国の米国と中国での販売台数減が原因となっている。
EV市場で攻勢をかけるのはGM、フォードのほか、韓国の現代起亜など。日系メーカーではホンダが今年、スポーツタイプ多目的車(SUV)のEVを米国で売り出すなど、既存有力メーカーがEV投入に本腰を入れており、テスラの競争相手は増え続けている。
テスラは車のメンテナンスといったサービス網で劣っているとの指摘もあり、米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は、今回のコックス社の推計が「テスラが市場での優位性を失いつつある最新の兆候だ」と指摘した。
以上、報道参考
テスラはリコールを改善プログラムに通信更新し、ほかはなかなかしない。事故原因も99%以上は運転手責任としており、事故した人が車両欠陥事故を立証するのは難しく、テスラの弁護団に対し、裁判でも立証できず敗退を余儀なくされている。最近、久しぶりに工場作業のリコールを米当局から勧告されていた。
米国では大統領選さなか、テスラのマスク氏はトランプ陣営に毎月4500万ドル(67.8億円/153円)を寄付(7月から)すると発表しており、国民を2分する大統領選、共和党支持者には受けがよいだろうが環境派は少なく、民主党支持者はいくら環境派が多いとしても今では多くのメーカーがEVを販売しており、選択肢が広がり、テスラを敬遠するのは当然のことだろう。
マスク氏の政治関与が営業に大きく影響しているようだ。
また、中国では中国№1のBYDがテスラに対して低価格戦争を仕掛け、テスラは上半期売上台数を2桁減らしている。
テスラ株は年初、業績低迷で180台まで落ち、6月まで低空飛行が続いていたが、マスク氏のトランプ陣営寄付を好感したのか7月に入り270ドルまで急騰、ただ、その熱もトランプ氏の対抗馬にハリス氏が登場して熱が冷めたのか、最近は220ドル前後で推移している。
テスラは今や業績銘柄ではなく、政治銘柄に化かしている。トランプ氏とマスク氏はフォロア数の多さでは世界の双璧であり、両者とも法螺貝を吹きまくっている。
スクロール→
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テスラ 中国での主力2車の販売状況 中国市場
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モデルS
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モデル3
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合計
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前年比
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22年
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455,091
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255,774
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710,865
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23年
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646,845
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300,897
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947,742
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33.3%
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23上半期
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316,564
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159,975
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476,539
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24上半期
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256,979
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169,644
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426,623
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-10.5%
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世界のEV販売ランキング /販売台数はジェトロ版
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販売シェア
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メーカー名
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23年
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22年
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増減
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1
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テスラ
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19.3%
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17.5%
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1.8%
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2
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BYD
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16.0%
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12.0%
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4.0%
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3
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VW
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8.0%
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7.8%
|
0.2%
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4
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GM
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6.6%
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9.7%
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-3.1%
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5
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広州汽車
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5.2%
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3.7%
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1.5%
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6
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吉利G
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5.2%
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5.0%
|
0.2%
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7
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現代起亜
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4.3%
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4.8%
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-0.5%
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8
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BMW
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4.0%
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3.1%
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0.9%
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9
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上海汽車
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3.4%
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3.1%
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0.3%
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10
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日産ルノー三菱G
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3.2%
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3.9%
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-0.7%
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世界販売台数 /万台
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1,020
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1,380
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前年比
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55.0%
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35.0%
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