アイコン 福岡流通大戦争⑥/福岡商店街の歴史/特別編「キャナル」

福岡は、都市圏人口240万人、人口は今でも増加している。来年には阪急百貨店が開業する。それに博多駅ビルには東急ハンズも入居する。2004年には駅側にヨドバシカメラも大型店をオープンさせ、客で賑わっている。当然天神との二極化が始まる可能性が高い。
その真ん中に位置するキャナルシティも来客数はかなり落ち込んでいる。切り札であった韓国の観光客も不況から遠のいている。

福岡地所もキャナルの客を回復させるため、08年8月新博多駅開業に合わせキャナル東側に第2キャナル構想を打ち上げた。屋内型ディズニーランドを呼び込む計画であったが、ディズニー(オリエンタルランド)側が08年10月進出を断り、第2キャナル構想は暗礁に乗り上げている。そうしたなか客数減から劇団四季が、常設劇場であるシティ劇場から撤退も噂されている。
H&MやBARNEYS NEW YORKを九州に呼び込むことができるならば、物珍しさ好きな福岡の若者も集客しようが、キャナル本体の既存店との競合も考えられ、簡単には運ばない。
キャナルは交通の利便性が悪く、物見遊山に何度も行く必要もなく、地元客は確実に減っている。九州新幹線開業で客が回復するか、それとも逆に減少する可能性も秘めている。
交通の便では、福岡市の吉田市長が福岡地所の榎本オーナー(共に慶大卒)に地下鉄キャナルシティ駅構想のエールを送った。現在の地下鉄七隈線の終点天神南駅からキャナル経由でJR博多駅に繋げる構想である。地元財界も当構想を支援しているが、予算は420億円ともいわれ、厳しい市の財政事情を考慮すれば、早期な実現は無理なようである。七隈線は乗客不足で大赤字、博多駅まで開通させ、乗客増加をはかりたい福岡市、インフラ整備の一環と位置づけているようである。
現行の天神南駅は既に、車両回送の為キャナル近くまで掘られており、キャナル救済に別の大義名分を付け、少し掘り進んでキャナル駅を実現することには、建設費用はそんなにかからないとされている。
 

キャナル
[ 2010年2月 1日 ]
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