アイコン VW 2015年993万台▲2.0%減 トヨタからトップ奪えず 世界地域別販売台数表

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ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は8日、2015年のグループの世界販売台数が前年比▲2.0%減の993万600台だったと発表した。
排ガス規制逃れ問題と新興国の景気減速が響いた。

トヨタの年間販売台数は1千万台を超える見込みで、2011年の東日本大震災のサプライチェーン寸断の影響後の2012年から4年連続首位が確実となった。
 VWの前年割れは13年ぶりで、14年に初めて突破した1千万台を下回った。
VWは、15年上半期(1~6月)は、トヨタや米ゼネラル・モーターズ(GM)を抑えてトップだった。

しかし、9月18日米国で発覚した排ガス不正プログラム搭載問題で大失速、危機バネでドイツなどでは販売増となっているものの各国では落ち込んだ。ただ、年末にかけ収益度外視の大幅値引き販売を行っており、年始以降もこうした値引き販売を続ければ、2016年には売上台数が大幅に伸びる可能性もある。

 なお、米司法省が排出ガス低減装置を操作していたフォルクスワーゲン(VW)を相手取り数十億ドル規模の民事訴訟を提起している。(1台当たり最大400万円=2兆円超との情報も報道されていたが、米独関係から現実的には最大1兆円、2~3千億円の可能性もある。)

 また、1月7日の南ドイツ新聞によると、VWは、排ガス不正問題を受けて米国で約11万5千台の買い戻しを迫られると想定しているという。その場合の費用は、引取原価1台当たり250万円だとしても28百億円に過ぎない。 ただ、こうした費用問題と経営体質が、同社のこれまでの超拡大路線に水を指すことは間違いなく、同社の販売台数を牽引してきた中国経済の消費活動も、本格的に低迷の影響を受けており、今年の販売台数の推移は注視していく必要がある。
(11月、中国自動車市場の好調は、10月に取得税が10%から5%に下がったためバカ売れしていたが、そうした影響はだんだん剥離してくる)。
 同社が強い南米での減少は、ブラジル経済の失速によるもの。ロシアは米経済制裁・原油安の影響で経済は完全失速状態が続いている。
 同社が2016年トップに躍り出る可能性は、中国次第ということになる。

2015年VWグループの地域別販売台数

 

2015年12月

2015年合計

 

台数

前年比

台数

前年比

欧州

311,200

-0.5

4,045,400

2.5%

  西欧

257,500

0.5

3,430,200

4.8%

    ドイツ

95,200

2.1

1,289,100

4.0%

  中・東欧

53,700

-4.7

615,100

-8.3%

    ロシア

16,300

-37.5

174,300

-36.8%

北米

85,100

2.3

931,800

4.4%

  アメリカ

56,000

-2.0

607,100

1.2%

南米

34,500

-49.2

558,300

-29.8%

  ブラジル

25,100

-54.8

389,900

-38.1%

アジア太平洋

360,900

-3.2

3,934,900

-3.0%

  中国

329,200

-2.1

3,548,600

-3.4%

その他地域

43,100

 

460,200

 

全世界

834,800

-5.2

9,930,600

-2.0%

 

中国市場でのVWと独系の販売台数

 

VW-G

/万台

/万台

前年比

2010

192

 

2011

225

17.2%

2012

317

40.9%

2013

327

3.1%

2014

368

12.5%

2015

354

-3.4%

2015年独系

独系に占めるVWの割合は93%/14年実績

・VWは中国ではガソリン車しか製造販売していない。

独系車中国販売 

販売台数

前年比

1月

44.62

12.3

2月

30.42

-0.8

3月

33.34

-3.4

4月

31.09

-9.6

5月

30.76

-9.9

6月

28.56

-11.5

7月

24.57

-20.6

8月

30.62

-3.5

9月

34.22

2.1

10月

34.89

8.0

11月

40.03

18.2

12月※

32.92

-2.1

1~12月

396.04

-0.4

※12月はVW-Gのみの販売台数、12月含む累計も。

 

VW

VW

[ 2016年1月11日 ]
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