アイコン 韓国経済 1月の輸出▲18.5%の大幅減 初の主要13業種すべて減少

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韓国産業通商資源部は1日、韓国の1月の輸出が前年同月比▲18.5%減の367億ドルにとどまったと発表した。
2009年8月(20.9%減)以来最大の落ち込みとなる。また、半導体、鉄鋼、造船など主要13業種の輸出が同時に減少したのは初めてとなる。
 
輸出より輸入の減少幅が大きかったため、貿易収支は48ヶ月連続の黒字となった。
産業貿易投資室は「短期的には輸出有望品目の発掘、イラン特需の活用などを通じ、輸出回復に総力を挙げる」と述べている。

<原油価格の下落影響>
 1月の輸出ショックの主因は、原油価格の下落。韓国が主に輸入する中東産ドバイ原油の価格が昨年1月の1バレル=45.8ドルから今年1月には26.9ドルへと1年間で▲41%も下落した。
このため、石油製品と石油化学製品の輸出単価はそれぞれ40%、15%下落した。両品目だけで輸出額が前年同月比で16億ドル減少した。

<増加したのは金融緩和の欧州向けだけ>
原油安の直撃を受けている中東景気の低迷と消費余力低迷で、1月の韓国による中東向け輸出は31%、8億ドル減少した。
 さらに、中国など新興市場はもちろん、米国など先進国にも世界的な景気低迷が広がり、輸出減の一因となった。
韓国の輸出の4分の1を占める中国が、昨年6.9%の成長に落ち込み、1月の輸出を直撃した。
産業通商資源部は「1月の対中輸出が、前年同月を▲22%減、26億ドル下回ったことが大きな打撃となった」と述べている。

 やや景気回復の兆しが見えた米国への輸出も消費心理の冷え込みで▲9%減少した。
日本、東南アジア、中南米向け輸出も軒並み▲10~30%減少した。
昨年12月にようやく増加に転じた数量ベースの輸出も▲5%以上の減少となった。
これまで韓国政府は「原油安と世界的な供給過剰で主力輸出品目の単価が下落したものであり、輸出額は減少しても、輸出量は善戦している」と説明していた。

 しかし、1月には数量ベースでも減少に転じたことで、世界経済がデフレ局面に陥ったのではないかとする懸念が浮上している。
地域別では量的緩和を断行した欧州連合(EU)向けの輸出だけが7%増となり、唯一伸びを示した。

<主力13品目が全て減少>
 もう一つ注目されるのは、韓国の主力輸出13品目がいずれも落ち込んだ点。
原油安の直撃を受けた
石油製品が36%減
石油化学が19%減であった。
自動車が▲22%減、
一般機械が▲15%減、
鉄鋼が▲20%減、
半導体が▲14%減、
平面ディスプレーが▲31%減)
など2桁台の減少が相次いだ。
 韓国の3大輸出品目の造船は、海洋プラントの輸出が皆無だったため、輸出が14億1千万ドル、▲32%減の落ち込みとなった。

<増加は2品目だけ>
有機発光ダイオード(OLED)が9%増
化粧品が2%増となった。

 韓国貿易協会は「世界的な金融危機当時も船舶など1~2品目の輸出は伸びていたが、今回のように全品目が減少したのは韓国政府樹立以来初めてではないか」と指摘している。

<求められる経済体質の革新>
 専門家は「今回の輸出危機は原油安と世界的な景気低迷という外部要因の影響が大きく、解決策は見えない」としながらも、中長期的な観点で競争力強化と輸出基盤の拡充を求めた。
韓国経済研究院は「最近10年間の主力輸出品目に変わりがないのは、産業構造調整が急がれることの反証だ。国会で審議が止まっている企業活力向上特別法(ワンショット法)のような経済活性化法の成立が求められる」と語っている。

 輸出のすそ野を広げるため、新市場と新品目の開発を求める声も多い。
対外経済政策研究院は「インド、中南米など新市場を積極的に攻略すると同時に、消費財など新たな輸出品目を発掘する必要がある。大企業中心の輸出政策を優良中小・中堅企業中心へと変更し、中長期の輸出基盤を拡充すべきだ」と注文した。
以上、朝鮮日報参照

 中国でも新車投入でやっと11月12月に伸びた韓国勢の自動車、自動車組み込み部品などの輸出はどうなったのだろうか。
聨合ニュースは1日、現代自動車、起亜自動車、韓国GM、双竜自動車、ルノーサムスン自動車の韓国完成車メーカー5社による1月の世界販売台数は62万6315台で、前年同月比▲12.8%減、前月比では▲32.4%減となったと報じている。

韓国の輸出主要13品目で中国勢より優位に立っている品目はどれほどだろうか。中国で生産できるものは競争してもいずれ淘汰される宿命にある。日本が韓国勢や中国勢に敗れたように。

<2015年スマホ市場、サムスンの世界シェア低下の一方>
スマーとフォンの世界市場 Q4と2015年通年 
販売台数 Global Smartphone Vendor Shipments (Millions of Units)
 (Millions of Units)
増減率
/百万台
Q4 '14
2014
Q4 '15
2015
Q4比
前年比
Samsung
74.5
317.2
81.3
319.7
9.1%
0.8%
Apple
74.5
192.7
74.8
231.5
0.4%
20.1%
Huawei(華為技術)
24.1
74.1
32.6
107.1
35.3%
44.5%
Lenovo-Motorola
24.7
92.7
20.2
73.9
-18.2%
-20.3%
Xiaomi(小米科技)
17
61.1
19.5
72
14.7%
17.8%
Others
165.3
545.7
176.1
637.5
6.5%
16.8%
Total
380.1
1283.5
404.5
1441.7
6.4%
12.3%
シェア Global Smartphone Vendor Marketshare (%)
 
Q4 '14
2014
Q4 '15
2015
 
Samsung
19.6%
24.7%
20.1%
22.2%
Apple
19.6%
15.0%
18.5%
16.1%
Huawei
6.3%
5.8%
8.1%
7.4%
Lenovo-Motorola
6.5%
7.2%
5.0%
5.1%
Xiaomi
4.5%
4.8%
4.8%
5.0%
Others
43.5%
42.5%
43.5%
44.2%
Total
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
Total Growth: Year-over-Year (%)
増減率
31.0%
29.6%
6.4%
12.3%
Source: Strategy Analytics
 
<中国スマホ市場から姿を消したサムスン>
以前はダントツの第1位だった
China Smartphone Vendor Shipments
 販売台数 (Millions of Units)  /百万台 
増減率
 
Q4 '14
2014
Q4 '15
2015
Q4比
前年比
Xiaomi
15.7
57.8
17.5
67.5
11.5%
16.8%
Huawei
11.9
41.3
17.9
62.2
50.4%
50.6%
Apple
13.4
31.1
15.5
49.5
15.7%
59.2%
Vivo(ブラジル)
9.8
24.1
11.8
36.7
20.4%
52.3%
OPPO
9.6
22.3
10.8
33.2
12.5%
48.9%
Others
62.6
247
44.4
188.7
-29.1%
-23.6%
Total
123
423.6
117.9
437.8
-4.1%
3.4%
シェア  China Smartphone Vendor Marketshare (%)
 
Q4 '14
2014
Q4 '15
2015
 
Xiaomi
12.8%
13.6%
14.8%
15.4%
Huawei
9.7%
9.7%
15.2%
14.2%
Apple
10.9%
7.3%
13.1%
11.3%
Vivo
8.0%
5.7%
10.0%
8.4%
OPPO
7.8%
5.3%
9.2%
7.6%
Others
50.9%
58.3%
37.7%
43.1%
Total
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
前年比
増減率
34.7%
33.6%
-4.1%
3.4%
中国のマーケットシェア
32.4%
33.0%
29.1%
30.4%
Source: Strategy Analytics
 

[ 2016年2月 2日 ]
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