アイコン 韓国経済  春節 ボッタクリ事件急増 414件摘発

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中国の春節(旧正月、今年は2月8日)の大型連休を利用して韓国を訪れた中国人のAさん(25)は、ソウル・東大門の露店でのり巻きを1本1万ウォン(約940円)で買った。ぼったくりと知りつつも、もめるのが嫌で何も言わなかった。
帰国したAさんは中国版ツイッター「ウェイボー(微博)」に「露店の主人は、中国人と知ると価格をつり上げた。二度と韓国に行きたくない」と書き込んだ。

 今年の旧正月連休、韓国は中国人観光客の誘致数で日本に逆転された。中国最大手のオンライン旅行会社、シートリップによると、今年の春節連休に海外旅行した中国人約600万人の旅行先はタイが1位、次いで日本、韓国の順だった。昨年は韓国が2位で日本より上位だった。
 中国人客に対するさまざまな違法行為は、中国人の韓国への再訪問率を下げる主因に挙げられるが、今年の連休も違法行為は減るどころか逆に急増した。

<外国人客への違法行為が大幅増>
 韓国警察庁は15日、春節連休を含む2月1日から14日にかけ、外国人客に対する偽物(模造品)販売、無登録宿泊所の運営、タクシー・ワゴンタクシーの違法営業など414件の違法行為を摘発し、104人を立件したと発表した。外国人客を対象にした違法行為の摘発件数は、昨年の春節期間(149件)に比べ3倍近く急増した。
偽物販売や価格の非表示などショッピングに関するものが178件で最も多く、無登録宿泊所の運営などが84件、タクシー・ワゴンタクシーの違法営業が22件だった。

ソウル地方警察庁の観光警察隊は、「GUERISSON 9・complex 馬油クリーム」などの偽物化粧品2万点、10億ウォン(約9400万円)相当を製造し、ソウルの明洞や弘大で中国人に販売した容疑で6人を立件した。未販売の4400点余りを押収した。馬油クリームの偽物は、本物に似せて作っているものの、美白効果に必須の成分が入っていないという。

 明洞で中国人などの外国人客に偽ブランド品を販売した男(34)も立件された。本物なら数百万ウォン(数十万円)するルイ・ヴィトンのバッグの偽物を9万ウォン(約8500円)で販売するなどしたという。
警察の関係者は「中国人客の再訪問率(=リピート率)が20%にとどまっているのは、韓国の商業者らのこうした違法行為によるところが大きい」と話している。

<日本に足を向ける中国人客>
 韓国を昨年訪れた中国人客は約598万4000人で、前年比▲2.3%減少した。一方、日本を訪れた中国人客は約499万4000人で過去最多となった。
中東呼吸器症候群(MERS)流行を受けて韓国旅行を中止した中国人が多かった半面、円安でショッピング目的の日本旅行が増え、訪韓、訪日中国人客の差が大きく縮まった。
こうした傾向は今年の春節連休も続き、訪日中国人客が訪韓中国人客を上回った。
 観光業界では、偽物販売やぼったくりなども中国人客の足を遠ざける大きな要因とみている。東大門で商売をしている男性(37)は「不況で韓国人相手の商売がもうからず、一部の商業者が中国人客へのぼったくりで埋め合わせをしている」と明かした。

 韓国観光公社によると、外国人客から昨年寄せられたクレーム(1154件)のうち、ショッピングに関するものが320件で最も多かった。ぼったくりや不親切な商売に関するクレームがこのうち6.8%を占めた。
以上、朝鮮日報

<不慣れな中国人観光客がターゲット>
韓国へ訪れる中国からの観光客は、安近堪(近くて安く外国旅行を堪能)から一次観光客が圧倒的に多いとされる。以前からボッタクリ問題があり、中国政府は中国の旅行会社に対して異常な安さのツアー料金の設定を禁止した。しかし、現実はLCC利用との兼ね合いから、ザル規制となっている。当初は中国のツアー会社に対して、韓国のツアー会社がお金を支払い誘致し、中国観光客の買物や土産・飲食・オプションでボッタクリ、韓国側の悪徳業者は稼ぎ出していた。しかし、今では、中国の悪徳業者が韓国に入り込み、ボッタクリシステムを含むすべてを取り仕切る中国からの韓国ツアーも多くなっているという。

<後を絶たない正規タクシーのボッタクリ>
昨年9月、ソウル市と仁川観光警察隊は、タクシー運転手12人を詐欺の疑いで書類送検したと明らかにしている。容疑者らは、仁川空港と首都圏地域を行き来する外国人観光客に通常料金の最大10倍に達する料金を請求した疑いが持たれている。中国人観光客や日本からの観光客がターゲットになっている。極一部のタクシーの運転手だろうが、ボッタクリは全国規模で行われており、正規のタクシーさえ信用できないという問題も生じている。

高まる中国からの整形観光でも、整形ツアーも数多く設定され、ボッタクリどころか医師免許を持たない人物による施術などで整形ミスなど社会問題化もしている。

韓国の場合、ボッタクリ問題がすでに何年も前から問題となっているが、紙面に掲載されるだけで政府も問題の根本からの解決を図らず、減少するどころか、増加しているとは、社会的な「信用」ルールが確立されていないものと見られる。
政府は、中国人観光客などが集まる明洞、北倉洞などの飲食店に対し、入口に料金表を掲載するように指導しているが、守られていない店も多いという。まだ、ソウル市の150㎡ル以上の飲食店200店を優良店指定し、外国語での料金表の掲示も要請したという段階。何千店舗あるかわからない飲食店数の中で、余りにも遅い動き、露店等は手付かずといった状態のようだ。

<日本でも>
人民網によると、日本でも韓国同様のボッタクリ問題が生じていると掲載していた。日本には中国人が外国人としては一番多く居住しているが、中国の弱小旅行者がこうした日本在籍の一部の悪徳中国人たちと組み、ボックタリツアーを企画していることが判明している。当然、日本のそれに加担する免税店の家電製品店やドラッグストア・土産物店・飲食店が存在している。
韓国のこうした報道を見て、日本が中国人観光客に満足してもらい、また来てもらうためには、ボックリツアーの協賛店に対し、社会的な監視・告発も必要だろう。観光に信用は大前提だ。

[ 2016年2月22日 ]
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