アイコン 熊本地震の大手工場に大きな影響を与える10社

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九州は地震が少ないとされていた。以前はICアイランド・シリコンバレーといわれるほど半導体製造工場が各地にあった。時代の流れに汎用半導体は衰退、かろうじて液晶部品やイメージセンサー用など専用半導体および自動車の部品や車両生産がなされている。
そうした九州のど真ん中で、震度7の地震が14日に発生来、震度4以上が86回も発生、それもまだ収束へ向かっていないところに今回の地震の恐ろしさがある。

熊本県を中心とする地震で打撃を受けた製造業が生産再開に向けて動き出している。

<ソニー>
ソニーは画像センサー向けの半導体を手掛ける熊本工場(熊本県菊陽町)が14日から止まっている。18日、一部品目について、富士通の三重工場(三重県桑名市)への生産委託を増やす検討に入ったもよう。被災工場の再開時期は未定。デジタルカメラ向けは、グループ内外での生産を模索。一部スマートフォン向けは富士通をはじめ、外部に生産委託を拡大する。

<富士フイルム>
富 士フイルムは、世界市場4割の液晶パネル向け部材「偏光板用保護フィルム」を手掛ける富士フイルム九州(熊本県菊陽町)の再開見通しが立っていない。20 人超の技術者を派遣し復旧作業を急ぐとともに、当面は現在ある在庫で対応する。再稼働までに時間がかかれば、神奈川県と静岡県の工場での代替生産に切り替 える計画で、準備に入った。

<HOYA>
 液晶パネルなどに欠かせない回路原板(フォトマスク)を手掛けるHOYAの熊本工場(熊本県大津町)は16日未明の地震で火災が発生した。「操業停止が1ヶ月に及ぶ可能性がある」として、韓国や台湾の自社工場での代替生産の準備を進める。

<ルネサス>
ルネサスエレクトロニクスは、車載用半導体を生産する川尻工場(熊本市)を14日から停止した。早急に生産再開のめどを示す方針。

<ホンダ>
 一方、ホンダは二輪車を生産する熊本製作所(熊本県大津町)の操業を22日まで休止することを決めた。

<トヨタ・アイシン>
 トヨタは、18~23日に全国の工場で段階的に生産を止める。ドアの開閉を制御する部品などを供給する熊本市のアイシン子会社が被災したためで、22~23日は本体とグループ会社の計15工場で26ラインを休止。5万台程度の生産に影響が出る見通しだ。アイシンには60人の支援要員を送った。
 アイシンは設備の本格的な被害確認を始めた。電力供給は回復したが変電設備などが復旧しておらず、「生産設備の動作が確認できない」。愛知県などの拠点から応援要員を派遣している。復旧作業と並行して他の工場での代替生産の検討に入った。アイシンの新豊工場(豊田市)などが候補に挙がっているもよう。
 トヨタ宮田工場は、15日から生産を停止しており、大きな打撃となっている。

<ニフコ>
 自動車の樹脂部品を手掛けるニフコは、子会社のニフコ熊本本社工場(熊本県合志市)が稼働を停止した。生産再開まで、19日以降にグループの他工場で代替生産する。

<三菱電機>
三菱電機も半導体工場(合志市)と液晶工場(菊池市)の操業を停止している。

<東京エレクトロン>
半導体製造装置大手の同社工場は合志市と大津町にあり、操業を停止している。

<ブリヂストン>
熊本県玉名市の建設機械用のホースなどを作る工場の操業を安全確認から停止している。

<観光>
中国の旅行業界は、熊本県を旅行制限地域に設定し、日本の被災地の旅行ツアーを1ヶ月間販売しないことが分かった。またもJTB九州支社によると、大分県の別府温泉など主な温泉観光地の海外観光客宿泊予約は来月まで1ヶ月分がほぼキャンセルされたと報告されている。

・・・地の神・山の神・鎮まり賜え・・・。
 

[ 2016年4月19日 ]
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