アイコン 踏んだり蹴ったりの三菱重工 日立に3790億円請求 三菱重工の3月決算

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三菱重工業は9日、南アフリカの石炭火力発電所2ヶ所向けボイラー建設プロジェクトをめぐり、日立製作所に対して、約3,790億円の支払いを請求していたことが、三菱重工の決算説明資料で明らかにした。

両社が2014年に火力発電設備事業を統合した際、損失が見込まれた日立側の南アプロジェクト譲渡に関わるもので、日立側は同日「請求は契約に基づく法的根拠に欠けるもので、応じられない」とのコメントを発表している。
以上、

日 立が南アから受注した額は約5700億円(日系ビジネスに2010年6月掲載、当時対ドル円は93円前後、現在価格で約6600億円/107円)で、 3,790億円の損害とはイヤハヤ・・・。プラント工事など長期完成工事の大きな危険性が潜んでいることを如実に顕している。

<三菱重工の見解>
三菱重工及び日立製作所は、平成26年2月1日に両社の火力発電システムを主体とする事業を、三菱重工の連結子会社である三菱日立パワーシステムズ(MHPS)に分社型吸収分割により承継させ、事業統合した。

上記事業統合の一環として、南アフリカ共和国における日立の連結子会社であるHitachi Power Africa Proprietary Limited(HPA)等が2007 年に受注したMedupi 及びKusile 両火力発電所向けボイラー建設プロジェクト(南アPJ)に関する資産・負債並びに顧客等との契約上の地位及びこれに基づく権利・義務を、HPA から三菱重工の連結子会社であるMitsubishi Hitachi Power Systems Africa Proprietary Limited(MHPS アフリカ)が、譲渡を受けた(南ア資産譲渡)。

南ア資産譲渡に係る契約においては、分割効力発生日より前の事象に起因する偶発債務及び同日時点において既に発生済みの請求権につき、日立及びHPA が責任を持ち、分割効力発生日以降の事業遂行につきMHPS 及びMHPS アフリカが責任を持つことを前提に、分割効力発生日時点に遡ったプロジェクト工程と収支見積の精緻化を行い、それに基づき最終譲渡価格を決定し、暫定価格との差額を調整する旨が合意されている。

これに基づき、平成28年3月期の決算日時点において、日立との間で南ア資産譲渡の譲渡価格に関する調整は完了していないが、南アPJ は、分割効力発生日時点において既に損失が見込まれたプロジェクトであり、MHPS アフリカは、契約に基づき算定される譲渡価格調整金等を日立またはHPA から受領する権利を有している。

平成28年3月31 日、三菱重工は、日立に対して、当該譲渡価格調整金等の一部として48,200 百万南アフリカランド(1ランド=7.87 円換算で約3,790 億円)を、MHPS アフリカに支払うように請求し、また日立向けの当該請求権の一部を流動資産の「その他」に計上したとしている。

<三菱日立パワーシステムズの現状>
三菱日立パワーシステムズは、2015年8月31日号に自社誌に次のとおり掲載している。
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、グループ会社であるMHPSヨーロッパ社(Mitsubishi Hitachi Power Systems Europe GmbH)およびMHPSアフリカ社(Mitsubishi Hitachi Power Systems Africa(Pty) Ltd.)と共同で、南アフリカの電力会社であるエスコム社(Eskom)が建設するメデュピ(Medupi)発電所向けボイラー初号機の据付を完了し、このほど、引き渡した。
ともに同国最大規模の石炭火力発電所となるエスコム社のメデュピ発電所およびクシレ(Kusile)発電所向けにMHPSが据付を進めているボイラー12基のうちの初号機で、今後順次引き渡しを行い、総発電出力960万キロワット(1基当たり80万キロワット、各発電所480万キロワット)の石炭火力発電所の高効率発電を支えていくこととなる。
完成は、メデュピ発電所は2019年、クシレ発電所は2020年の予定。

今回の初号機引き渡しを受け、メデュピ発電所では同ボイラーの商業運転が開始された。メデュピ発電所およびクシレ発電所向けのボイラーは超臨界圧技術を採用しており、既存の石炭火力発電プラントに比べ石炭を効率よく燃焼させて、CO2排出量を低減することができるとしている。
以上、

三菱重工は、軍需・宇宙産業に特化すべきだろう。原子力も扱うならば、当然米トランプ氏も容認する大量破壊兵器の原発・水爆開発が前提だろう。民間造船は失敗続きで昔の面影はなく大損と三井商船らからも巨額訴訟も受けている。
同社が得意とするのは、潤沢な開発資金に支えられた日本軍の武器・艦船は優秀であり、また宇宙ロケットも弾道ミサイルと共通しており、同社は軍需・宇宙開発に特化すべきではなかろうか。
傘下の自動車は毎日紙面を賑わしている有様。鳴り物入りで開発されている商用飛行機もなかなか飛び立てずこれまで何回先延ばししたのだろうか、ホンダのミニ飛行機が先に商用化に漕ぎ着けている。

<三菱重工3月決算>
三菱重工の3月決算は、客船事業は、プロトタイプの客船建造の困難さが顕在化したことなどにより、大幅なコスト悪化が発生し、平成25年度に641億26百万円、平成24年度に695億34百万円を客船事業関連損失引当金繰入額として特別損失に計上したとしている。

 

三菱重工の事業別の連結売上高
/億円
15/3
16/3
前期比
エネルギー・環境
16,000
17,000
6.3%
交通・輸送
6,500
5,500
-15.4%
防衛・宇宙
4,500
4,000
-11.1%
機械・設備システム
14,000
17,000
21.4%
その他
2,000
1,600
-20.0%
調整
-1,000
-1,100
 
合計
42,000
44,000
4.8%
同社は、事業別の営業利益を公表していない。防衛・宇宙事業の営業利益はどれほどだろうか。
 
メデュビ発電所全景
メデュビ発電所全景
(韓国企業並みに日本を代表する日立が受注に失敗していたのだろうか)

[ 2016年5月10日 ]
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