アイコン 東亜建設工業 工事中の千葉港護岸工事でも不正 羽田・福岡・松山空港、八代港

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成田国際空港会社(NAA)は26日、東亜建設工業(東京都新宿区)などの共同企業体に発注した千葉市の千葉港の護岸耐震補強工事で、施工不良があったと発表した。東亜建設工業から25日に報告を受けたという。
(下に、案件内容と売上高構成および主要株主名簿あり)
NAAでは、詳細を確認中で、安全性に問題はないと思われるとしている。

 施工不良があったのは、航空機燃料を積んだタンカーが接岸できるようにするための護岸補強改修工事で、工期は2014年8月~17年3月。工事は26日から中断している。

同じ工法で行われた羽田・福岡・松山の3空港の滑走路の地盤改良工事や熊本・八代港の護岸工事でも東亜建設工業が施工不良を隠蔽していたことが明らかになっている。
こうしたことから、NAAが自社発注工事について同社に調査を求めていたもの。

同社はこれまでに受注した3空港5件の耐震化・液状化対策の地盤補強工事すべてで不正があったとしている(なお、福岡では3件あり、1件はまだ工事期間中)。また、熊本県八代市の八代港護岸工事でも不正があったと発表している。

同社によると、3空港のほか、港湾関連の公共工事14件、民間発注の26件でも同社の独自工法の「バルーングラウト工法」が採用され、工事が行われている。(同社では不正がないか調査中)

昔の埋立地は、埋め立てに関しほとんど規制がなく、生活ゴミ・建設廃材・産業廃棄物などコンクリ片・タイヤ・アスベストスレート廃材など何でもかんでも埋め立てられており、同社のバルーン工法では、管を地下地盤に通す必要があり、実際はできない工事であった。福岡空港も元は湿地帯や田畑でありこれらで埋め立てられている。
発注側も地盤調査(ソイル調査)をしてから入札にかけるべきではなかったろうか。

<羽田の埋立地の問題>
荏原が黒猫ヤマトに845億円で売却した羽田の旧本社ビル含めた事業用地では、黒猫ヤマトが物流施設を建設するに当たり、地盤からアスベストのスレート片が見つかり、訴訟沙汰になっている。一審では黒猫が行った有害土壌除去改修の費用を荏原負担として、荏原に対して56億円超の支払命令の判決が下された。
荏原にしても進出した当時、すでにそうしたもので埋め立てられており、また、敷地の一部に点在するアスベストのスレート片は規制された産業廃棄物でもないとして上告している。(昔は東京中にそうした建設廃材や産業廃棄物も含めて埋め立てがなされている)
ただ、現行の法律では、購入した不動産の土壌から有害物質が見つかった場合、売主責任で除去することになっており、一審判決は法律に基づき下されたといえる。

<もしもの場合>
東亜建設工業が不正で経営も揺れているが、今後予想される官公庁からの営業停止処分や指名停止措置が長期にわたれば、経営も怪しくなってくる。民間工事の建築工事なども今回の不正により、信用毀損が生じ、受注がどれ穂と背確保できるかも定かではない。
 同社は、安藤ハザマと業務提携を締結しており、安藤ハザマの救済により、建築の安藤・土木のハザマ・マリコンの東亜として合併もしくは経営統合する可能性も否定できない。
まずは関係強化から、東亜建設工業が所有する自己株式を安藤ハザマに売却すれば、筆頭株主に躍り出る。
  官庁工事・民間工事・海外工事などの売上高構成は下の掲載している。

 

 

落札情報
千葉港頭新1号バース整備工事(土木)
官報「2014-09-11」日発行
官報掲載場所「政府調達(172号)」の「55ページ」目
調達機関番号「412番」(成田国際空港株式会社)
所在地番号「12番」(千葉県)
落札情報
1. 品目分類:41(建設工事)
2. 調達方法:購入等
3. 契約方式:一般
4. 落札決定日:26. 8. 5
5. 落札者:東亜・あおみ 千葉港頭新1号バース整備工事(土木)特定建設工事共同企業体 代表者 東亜建設工業株式会社(東京都新宿区)
6. 落札価格:1,749,600,000(17億4960万円)
7. 入札公告日:26. 4.21
8. 落札方式:総合評価
9.工事内容:千葉港頭新1号バース整備その他工事(千葉港頭石油ターミナル)=[1]一般土木工事、[2]工期:26年7月~28年12月、[3]整備内容:千葉港頭内港に最大6000DWTタンカーが着桟可能な新1号バースの整備について、バース新設及び背後護岸耐震補強工事に関する土木工事、[4]入札告知:26年4月、[5]簡易型総合評価方式

 

 

東亜建設工業
 2016年3月期 売上高内容 単体
単体/百万円
売上高
前年比
占有率
土木官庁
70,396
7.4%
36.4%
土木民間
27,369
21.1%
14.2%
土木海外
39,214
4.4%
20.3%
土木計
136,979
9.0%
70.9%
建築官庁
4,589
-6.9%
2.4%
建築民間
38,679
-22.5%
20.0%
建築海外
9,480
207.3%
4.9%
建築計
52,748
-8.9%
27.3%
国内官庁
74,985
6.4%
38.8%
国内民間
66,048
-8.9%
34.2%
海外工事
48,694
19.8%
25.2%
工事合計
189,727
3.3%
98.2%
開発事業等
2,352
13.2%
1.2%
不動産売上高
1,174
9.4%
0.6%
売上高合計
193,253
3.5%
100.0%

 

東亜建設工業の主要株主 2015年9月30日現在
株所有者
持株数/千株
持株比率
自己株式
12,406
5.52%
太平洋セメント
10,685
4.75%
日本マスタートラスト信託銀行
10,584
4.71%
明治安田生命
7,706
3.43%
東亜建設工業鶴持会
7,348
3.27%
JFE
7,148
3.18%
日本トラストサービス信託銀行
6,642
2.95%
CBNY DFA INTL SMALL CAP VALUE PORTFOLIO(米国)                
5,773
2.57%
みずほ銀行
5,723
2.54%
東亜建設工業社員持株会
5,405
2.40%
もずほ信託銀行
5,127
2.28%
84,547
37.60%
 
既掲載記事
3空港以外に「港湾でも改ざん」 16年3月期決算 受注・受注残付
 

 

[ 2016年5月27日 ]
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