アイコン 小池氏は翁長路線に入っている

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私も、というか当サイトは昨年の東京都知事選では、一貫して小池氏を応援してきた。

それだけに、豊洲問題での小池氏の対応には、初めの方こそ理解を示してきたが、ここまでこじらせたら、だめだ。

(農と島のありんくりんOの管理人さんが指摘しているように、今の小池氏は辺野古反対だけで左翼勢力と組み、県知事になった翁長氏と共通するものを感じてきている。
共産党の思惑通りに動いてる小池氏に一種の危うさを感じてきている。

きょうも、秀逸のブログ、(農と島のありんくりん)を紹介します。

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

 小池氏は翁長路線に入っている

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「大池」と名乗る人からコメントを貰っていますので、答える中から豊洲問題をもう少し考えていきます。

まずはこんな調子です。

「管理人さんは切り分けできてないね。小池は豊洲について、切り分けしとるよね。(略)

小池は豊洲問題を切り分けている。移転、経緯、責任、ごっちゃにして批判してるだけでなく、政治的野心とか中傷まで混ぜて、みっともない。都議選は小池が勝つよ。管理人は政治的センスもないね。」
 
まぁ、色々と一気に言いますな、この人。私の過去ログ当たれば、「切り分け」こそ私の分析手法だってわかりそうなもんですが、通りすがりでイヤミを垂れたかっただけでしょうから、ま、いいか。

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あらかじめ言っておきますが、選挙で小池女史が勝とうと負けようと関係ありませんし、別に私は石原氏のファンでもありません。

むしろ逆です。

国政に一地方の首長が当然のように首を出し、尖閣を都の所有にするなどという奇策を、苦々しく思っていたほどです。

私は善政と思いつき的愚作が等量含まれているのが、石原都政だと思います。

それはさておき、小池氏に期待するものは大きかったですね。都民なら一票入れていました(笑)。

かつては小池氏がまともな保守第2党を作ってくれることを秘かに期待していたからです。

事実上の野党不在の政治風土の中で、安全保障・外交という「海岸線の外」までは一致し、内政に関しては利権配分を権力基盤とする自民党と異なる都市型保守第2党が求められています。

その意味で、小池氏は「時代の子」だと言えるでしょう。

だからこそ、小池氏が共産党と共闘するかのような反権力告発型都政スタイルに陥ってしまったことに、私は強い失望感があります。

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今の私の気分は、小池さん、あなたはせっかくいい素質を持っているんだから、そちら方向に行くとあのルーピーと一緒になっちゃいますよ、というところです。

鳩山氏は、行政手続を踏んで長時間かけて各方面と調整してきた積み木細工を、完成寸前に一瞬にしてチャブ台返しして、不必要かつ無意味な政治的混乱を呼び寄せてしまいました。

その結果、基地縮小・負担軽減策のはずの移転が、逆に基地問題をこじらせ、翁長氏登場に道を開きました。

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その時の翁長氏がとった手段が、今の小池氏とうりふたつです。

翁長氏は「新基地阻止」、方や小池氏は「豊洲移転延期」とスローガンまで共産党と一緒です。

あげくは前任者を「敵」と決めつけ、百条委員会に呼んでつるし上げました。

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仲井真氏に対する百条委員会

しかも小池氏が翁長氏より凄まじいことには、今年1月20日に市民団体の「豊洲市場用地売買契約訴訟」の東京都側の訴訟代理人から降りるとしてしまったことです。

これは石原氏に対して、都が数百億円の個人賠償を請求することを容認するということと一緒です。

いくらなんでもやりすぎですね。

百条委員会ですら、石原氏が知り得ていることなどは、とうに都庁内の内部資料を精査すれば分かるものなのに、政治的リンチにかけたいという政治的色気がにじみ出ています。

そして翁長氏は仲井真氏を政治的リンチにかけて「反基地闘争」に邁進したあげく惨敗し、県政を停滞させたあげく、今や彼を支持する政党は共産党だけという惨状と成り果てました。

小池さん、共産党とつるめば、はっと気がつけばただの左翼運動家となってしまった自分に気がつくことになるのですよ。

この有り様では、小池新党とは今の民進党ばりの左翼政党となることでしょう。

小池さんに皮肉でもあてつけでもなく申し上げますが、翁長氏の辿ったこの2年半を観察することを強くお勧めします。

率直に言って、あなたは「第2の翁長」になりかかっていますよ。

さて、確かに「大地」氏が言うように小池氏は豊洲問題を「切り分けて」います。

おおよそ以下が小池氏の「切り分け」です。

昨年8月31日に、豊洲移転延期を発表したのですが、その時の理由が以下です。

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①安全性への懸念

②巨額で不透明な費用の増大

③情報公開の不足

実はこれらの問題にはほとんど結論が出ています。

まず、安全姓についてですが、これについては何度も記事にしました。

おそらく現時点で、豊洲の環境に危険であると主張しる専門家はごく一部だと思われます。

関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-3.html

豊洲市場の地下水は、安全パイをとって水道水基準値をとっています。最初に検出されて共産党が「基準値の4割」と騒いだヒ素をとりあげてみます。

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・清涼飲料水のヒ素の規格値 ・・・0.05mg/ℓ

・地下水のヒ素規格値     ・・・ 0.01mg/ℓ

基準値設定のやり方は徹底したリスク排除です。

まず動物実験を行い、さらに人間と動物では身体の大きさや感受性が違うということで、そこで得られた安全基準値をいっきに10倍にし、人間の個体差を考慮してそれをまた10倍にしいます。

この10倍、そのまた10倍で100倍としたものが、政府が定めた基準値です。

ですから、共産党が騒いだ「ヒッソが基準値4割」というのは、動物実験で得られた基準の100分の1のさらに4割にすぎません。

しかもそれは豊洲で採用されている飲用水基準であって、全国の他の生鮮市場で使われている排水基準値の5分の1でしかないのです。

これを小池氏は、昨年9月23日の記者会見でこう言ってのけました。

「地下水を飲むわけではないという話ですけれども、これは総合的な話でございまして、地下水の汚染ということがどれほど生活者にとって影響を与えるのか、食の安全に対して疑問を抱かせるのかという、そのような感性ということが必要なのではないか」

おいおいでてす。

これではまるで、放射能風評に踊らされた主婦と同じ意見です。

小池氏は環境大臣をしていたことがあったので、その時過剰な環境意識が植えつけられたのかもしれませんが、「感性」というその人その人が異なる相対基準を、豊洲の環境問題のものさしにするなよ、と言いたくなります。

このような「安全」ではなく「安心」を基準とする以上、どこまで行っても「安心」できないゼロリスク主義となります。

これは行政官以前に政治家として失格の態度です。

「大池」氏は「都民の多くが納得しないとダメ。急げと言っても、そうも行かない。」

などといっていますが、ため息が出ます。

本来は「安全」という指標を使うべきを、「「都民の多くの安心」にまで拡散させてしまえば、永久に解決することはありません。

「大池」氏は9回目の数値うんぬんと言っていますが、一般的に数値を見る場合、飛び抜けた数値は参考値として追試にかけます。

その上でなんども同じようなトレンドが続くなら、それは信頼すべきデータとして採用されます。

今回の検査で「三毛猫」さんのご指摘のように、都はおかしな計測方法に変更しています。

東京都は9回目のみ従来の採取方法を変更し、雨水などの外的要因で井戸水が濁って正確な数値が出ないので、いったん井戸水を抜いてから、新たに湧水を採取する方法を採取する方法を撮っていたものを、今回突然それを止めて、濁った溜り水をそのまま直接計測してしまいました。

誰の指示か不明ですが、計測方法は一貫してこそ比較対象になるのであって、このようなゴールポストの移動は反則であって、恣意性を疑われても致し方がないでしょう。

2番目の費用の増大ですが、少なくとも当初小池氏が意図したであろう内田氏との関わりは見つかっていません。

石原氏が増大させたという証拠もありません。

強いて言えば、東京ガスの瑕疵責任でしょうか。

これは浜渦元副知事時代に、都は堤防まで、内部の整備は東京ガスという取り決めがいつの間にか都がすべてをすることに変わった件でしょうか。

これについては現時点でなんとも言えません。それを扱った法務局長を調査するしかないですね。

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3番目の情報公開ですが、それこそ徹底的におやり下さいと言いたいのですが、隗より初めよで、今回の水質検査のような突然の採取方法の変更の理由を開示ください。

おそらく、小池氏は当時の盛り土のなかった理由を念頭において、情報開示しろと言っていたと思われますが、これについては専門家会議の積み上げの結果、修正が加えられたという原因が分かっています。

石原氏が首都銀行で財政損失がでたから、安上がりにしたという週刊誌情報もあるようですが、現時点ではその関連は発見されていません。

また上の写真のような要因を小池氏は摘出しました。これは率直に小池氏の功績だと思います。

巨大化した都庁内部の意思疎通、あるいは意思決定に問題があるのは明らかで、ぜひ小池氏に改革案の提示をお願いします。

というわけで、これら小池氏があげた移転延期の理由3点セットは、すべて解決しています。

行政は一貫性が重要です。前任者をつるし上げるのではなく、その責任を自分が引き受けて非があればそれを謝罪し、継承すべきは継承して続行せねばなりません。

会社法人が、先代の社長に経営ミスがあったからと、株主総会に引っ張りだしてバッシングするなど聞いたことがありません。

前任者のミスは当代社長のミスであって、みんな先代が悪いんだなどという言い訳は通用しません。当代が頭を下げるしかないのです。

今回、石原氏が謝罪しなかったと怒っている人がいますが、筋違いです。

謝罪すべきは、「当代社長」の小池氏なのですから。

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[ 2017年3月 9日 ]

 

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