アイコン 北朝鮮弾道ミサイルは「実験」から「訓練」へと移行した

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森友学園、森友学園と毎日うるさいこと、うるさいこと。
北朝鮮に日本と名指しでミサイル4発も日本海に打ち込まれても、日本のマスコミは北朝鮮のミサイルに沈黙している。

朝から晩までテレビも新聞も森友学園一色である。最後には教育勅語まで引っ張ってくるという、あざとさである。

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北朝鮮弾道ミサイルは「実験」から「訓練」へと移行した
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北朝鮮が弾道ミサイルを4発同時発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)に着弾しました。

「朝鮮中央通信によると、訓練は核弾頭の取り扱いと迅速な作戦遂行能力を判定するために行われ、4発が同時に発射されたとした。

金正恩氏は訓練の成功を評価し、ミサイル攻撃の戦法の完成度をさらに高めるとともに、ミサイル開発を続け、質量ともに強化していくよう指示したという。

 また「(金正恩氏は米国と韓国が北朝鮮に対し)ただ一点の火花でも散らすなら、核弾頭を装塡(そうてん)した火星砲で侵略と挑発の本拠地を焦土化する決死の覚悟を固くした」とし、米韓合同軍事演習に警告した。

 朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」(電子版)は7日付の1面で、朝鮮人民軍戦略軍火星砲兵部隊による弾道ミサイル発射を報じた。写真を12枚掲載し、弾道ミサイル4発が順次打ち上がっていく様子などが写っている。

 北朝鮮は6日、弾道ミサイル4発を発射し、3発は日本の排他的経済水域(EEZ)内、1発がEEZ付近に落下した」(朝日2017年3月7日)
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今回特徴的なのは、日本を名指しで攻撃対象としていると明言したことです。

日本攻撃ミサイル部隊は、その名も「火星砲兵部隊」と呼ぶそうです。

これは大変に重要なことで、マスコミはスルーしていますが、北朝鮮がわが国に「攻撃、しかも核攻撃の意図と手段」を持っていることをはっきりと宣言したものです。

いままでの憶測の段階から、明瞭に「そこにある危機」になったということです。

この4発の弾道ミサイルは4発中3発が日本のEEZに着弾しており、その弾道軌道の先には米空軍三沢基地が存在します。

この改良型スカッド・ミサイル(ER)は、韓国軍参謀本部の発表によれば射程距離が1000㎞です。

ムスダンかノドンかについては説が別れています。

米戦略軍(USSTRATCOM)は2月12日のミサイルについて、ただ”medium- or intermediate-range ballistic missile ”(準中距離~中距離弾道ミサイル)というにとどまっています。 

距離弾道ミサイルとなると、射程は5500㎞まで延びます。

気になるミサイルの燃料ですが、北朝鮮の発表した画像では噴射煙が赤みを帯びていて液体燃料にも見えますが、はっきりしたことはわかりません。

しかし、既に「北極星2号」で固体燃料技術を獲得していますから、そう遠くない将来に発射地点が分かりにくい固体燃料に移行すると見られています。

北朝鮮は山岳が多い複雑な地形ですから、移動式発射装置(TEL)で山中に隠された場合、それを見つけ出すためには空中からでは困難を極めます。

イラク戦争などで実施したように、米軍特殊部隊を秘かに北朝鮮領内にバラ撒いてシラミ潰しで捜索をかけるしかてはないでしょう。

今回、北朝鮮は同時発射をして見せましたが、これは多数の弾道ミサイルを雨あられと日本に降らせることが可能だということを見せたかったのでしょう。

おそらく現実に金正恩が日本攻撃に踏み切った場合、数十発~数百発の通常弾頭の弾道ミサイルに、核弾頭を数発混ぜて、一斉射撃するでしょう。

また、その中にはロフテッド軌道といって高高度に打ち上げて、迎撃を難しくさせるものも混ざっていると思われます。

日本はロフテッド軌道に対する迎撃は不可能ではありませんが、最近その実験に成功したばかりです。

また今回の弾着は、一定地域に収束しており、精密誘導技術が進化していることをうかがわせます。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/20170...
三沢基地にはワイルド・ウィーゼル(WW)と呼ばれる、第35戦闘航空団が配置されています。

ワイルド・ウィーゼル - Wikipedia

三沢飛行場 - Wikipedia

野イタチのことで、敵防空網制圧(SEAD)任務を負っています。
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第35戦闘航空団 F16C block50

この「野イタチ部隊」の想定作戦エリアは、ロシアと中国の沿海州、そして北朝鮮全域だと見られています。

近年、このような北朝鮮が弾道ミサイル訓練をすると、必ず策源地先制攻撃論が出ますが、それを実施する能力を持つのは、自衛隊ではなく、この三沢の「野イタチ部隊」です。

何度も書いていますが、空自は徹底した専守防衛思想(ドクトリン)で作られていますから、敵地に渡海して、地上攻撃を実施する能力はまったくありません。

自衛隊に北朝鮮のミサイル基地を攻撃させるなどというのは、ただの空想でしかありません。

本気で考えるなら、10年ほどの時間と多額の予算をつけてもらえば、給油機、AWACS(早期警戒管制機) 電子戦機、護衛機、ミサイル制圧機などからなるストライク・パッケージ(打撃群)を自衛隊も獲得できるかもしれませんが、現実的には不可能に等しいと思って下さい。

ストライクパッケージ - 航空軍事用語辞典++ - MASDF

敵地先制攻撃論は議論すること自体に抑止効果がありますから、どんどんしていただいてかまいませんが、リアリティのない空元気では意味がありません。

この「野イタチ部隊」は世界最高の能力を誇りますが、それでもなおかつ北朝鮮のミサイルを制圧するのは先ほど述べたように困難を極めるでしょう。

そして今回の北朝鮮のミサイル発射は、「実験」ではなく「訓練」時期に入っていることを実証して見せたことになります。

それにつけても、北朝鮮がはっきりと「お前の国を核攻撃する準備はできた」と言っている時期に、防衛大臣が教育勅語を評価するといったとあげつらったり、昭恵暴走なんて言っていられるメディアの脳内の構造を知りたいものですな。

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[ 2017年3月10日 ]

 

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