アイコン 原油の値下がり40ドル割れはクレジット逃避で円高へ 稼動リグ数ボトムから2.3倍に

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ロイターは26日、原油価格が40ドルを割れたらクレジット市場に混乱が生じ、円膠着は薄氷の上と題して次のとおり掲載している。

1、前週の対ドル円は高値111.79円、安値110.80円。
2、値幅0.99円、年末年始を除くと15年10月以来1年8ヶ月ぶりの小動き。
3、世界経済底堅く、欧州政治は安定、米政治は停滞、米利上げ緩慢で手がかり難。
4、オプション市場のドル/円予想変動率、早くも夏枯れの可能性示唆
5、1ヶ月ものは1年半ぶりの7%割れ目前、ユーロも3年ぶり5%割れに接近中。
6、当面の市場急変リスクの火種は原油、下落時にリスク回避の円高圧力強まる傾向。
7、特に40ドル台を割り込むと、円相場に影響を及ぼすクレジット市場に大きな影響。8、「(世界的な)量的緩和がしばらくは支えとなるがそれは永遠ではない」。
9、米リグ稼動数は、過去最長の23週連続増加、原油安常態化のおそれ。
以上、

原油安は、ロシアの閣僚が、OPEC+が少々減産したところで、シェールオイルの増産で相殺以上の産量がもたらされ、現行世界経済下では値下がりし続けると警鐘を鳴らしていた。

経済復興を目指すイラクの産油量が増加しており、サウジ含む湾岸諸国が、イランと付き合うカタールたたきを実行、今後のOPECの協調減産も見通せなくなってきている。
そうした中、原油価格はOPEC+が減産体制にあるにもかかわらず、値下がりし続けている。
シェールオイルの最大の利用者でもある米自動車業界の新車販売台数は、今年に入り前年比でマイナスとなっており、需要増は世界的に見込めない状況にある。アフリカやイラクなどの産油施設が大規模に爆破でもされたりしない限り、シェールオイルの生産拡大が止まるまで値下がりし続けるものと見られる。

シェールオイルの稼動リグ数は、ボトムの2016年5月20日の316本を境に上昇に転じ、2017年6月24日の週では758本(ベーカー・ヒューズ社調べ)と倍増以上になっている。
また、休止していた分の再稼動は別にして、新規に開発されたリグは生産コストが大幅に安く、原油に匹敵するものもあるという。
ピークは2014年10月10日の週で1609本の稼動リグ数であった。新規も含め生産効率のよい分だけ残り、稼動リグ数が1/5まで減少していたにもかかわらず、生産量は3割減までしか減っていなかったことからしても、2014年当時とは比較にならないほど生産効率がよくなっている。原油価格が少々安くなったところで米のシェールオイルは採掘し続ける動きとなっている。米国の原油在庫が市場予想より多いことが、原油価格の足を常に引っ張っている。

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[ 2017年6月26日 ]

 

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