アイコン 東京慈恵医大病院 医療事故「画像診断報告の担当医の人為的ミス」と委員会断罪

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東京慈恵大額付属病院では、画像診断報告書の重要情報が医療チームで十分共有されず、肺がんの診断が遅れ、患者が亡くなりになった事案を重大な問題と認識し、本年3月に外部委員を中心とした「診療情報共有改善検討委員会」を設置し原因究明と実効性のある再発予防策を検討してきた。

今般、平成29年6月30日付で当委員会より次のような内容の答申書が提出された。
答申書によると、患者5人は4ヶ月から3年間、CT検査や組織検査で肺がんや胃がんの疑いが指摘されながら、重要情報の共有なされず、見落とされていた。

男性患者に一人は2015年10月に受けたCT検査の画像診断報告書に「肺がんの疑いあり」と記載されていたにもかかわらず、情報が担当医や患者などと共有されず、1年後に肺がんが判明したときには手遅れ状態、治療困難で今年2月死亡した。

これは、担当医の意識の低さが事故発生原因だとし、「明らかな医療事故で、診療情報の確認不足という人為的な単純ミス」と指摘している。

<問題発生の要因とその背景>
1、専門分野以外の病変に対する関心が低いこと。
2、画像診断報告書の有用性に対する意識が低いこと
3、医師交代時の引継ぎに関する意識が疎かなこと
4、検査結果の情報共有不全に対する危機意識が低いこと
があげられている。

<その対策・提言>
1、画像診断報告書の重要情報を共有ための人的支援制度(情報共有のための「司令塔」制度導入)
2、患者への検査報告書の交付
3、電子システム上の工夫(既読クリック等)
4、画像診断部からの重要所見情報の発信強化
5、「石こう維持サマリー」の更なる実施徹底とハンドオフシート制度の導入
6、継続的な研修・教育

当院では、答申の内容を踏まえ、情報共有不全を解消するための提言・方策を可及的速やかに実行し再発防止に努めるとしている。

 

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[ 2017年7月24日 ]

 

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