アイコン APA問題で謝罪してはならない

スポンサード リンク

さすがヤクザ国家だけはある、因縁のつけ方とタイミングが巧妙である。
国家戦略としてヤクザしてるんだから、日本のぼっちゃん官僚など、イチコロである。
まだ、民間のAPAの元谷外志氏のほうが、よほど偉いし、本来は日本が国としてやるべきことを、APAの元谷外志氏がやってるだけである。外務省は元谷外志氏に敬意を払うべきである。
こんどの問題で外務省はヤクザに一切、謝罪してはならない。
きょうも、(農と島のありんくりん)を読めば納得するはずです。

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

 APA問題で謝罪してはならない

0130_02.jpg

APAホテルの常備図書が「国際問題」化しているようです。

私が「国際問題」とカッコで括ったのは、本来こんな一民間企業の私的営業空間に何を置こうと、国家しかも外国政府が介入するべきことではないからです。

選挙もしたことのない中国ならいざしらず、わが国で企業経営者が自分の政治信条を冊子にするのも自由、配布するのも自由、閲覧できるように常備するのもまったく私的営業権の範疇です。

私はこの常備本の内容をウンヌンする気はありません。

私は元谷外志氏の著書はパラパラと斜め読みしたことがありますが、言ってはナンですが、薄い内容で驚きも感動もしませんでした。

0130_03.jpg

元谷外志氏

事実関係には各所に誤りも多く、くだんの南京事件解釈もバイアスが掛かりすぎています。

では、だからなんだというのでしょうか。

この事件の本質は、元谷氏の著作内容にあるのではなく、外国の公権力が国境を超えて我が国の思想を検閲しようとしていることにあります。

謝罪しろという人たちは、外国政府が日本国内の私的思想を検閲してもよい、とでも言うのでしょうか。
あるいはこんな「極右」の書は日中友好の妨げとなるから、APAホテルの庭で焚書しろとでも言うのでしょうか。

0130_04.jpg

アパホテルの客室に置かれている『理論近現代史学』(画像は投稿された動画より)
逆を考えてみたら、分かりやすいかもしれません。

元谷氏の「極右本」の代わりに、「9条死んだ、日本死ね」的な本が置かれていたとした場合でも、宿泊者は読まなければいいだけの話です。

わが国はこういう個人や企業の思想信条に対して個人的批評は自由ですが、公権力が介入することではないという線引きが明確に成立した社会です。

ただし、私は私企業が思想信条をおおっぴらにする行為そのものは、うっとおしいのでいかがなものかと思いますが、それとこれとは別次元の話です。

今回の問題はまず、KatとSidという外国人が日本国内における私企業の私的営業空間の著作の歴史観を「糺弾」する行為です。

百歩譲って、この本が中国国内で営業するAPAの客室に常備してあったというなら、なるほどこりゃ失礼しました、配慮が不足していましたっけね、という事にすぎません。

あるいは仮にAPAが、国民宿舎のような公営企業ならば、問題視されるのもわからないではありません。

今回は日本国内の私企業の営業エリアで起きたことです。

第2に、これに中国外務省(外交部)までが介入して、このようなことを言っています。

「日本国内の一部勢力は歴史を正視しようとしない。正しい歴史観を国民に教育し実際の行動でアジアの隣国の信頼を得るように促す」(産経1月18日)

毎度おなじみの「歴史を正視しろ」は、そのままお返ししたいような台詞ですが、それは置くとして、外国政府が日本国内の私企業の思想信条に介入しています。

なぜ外国政府から、わが国の営業空間内に置かれた本について、いちいち検閲を仰がねばならないのでしょうか。
たとえば韓国のロッテホテルロビーに慰安婦像が設置されていようと、日本政府が撤去要求をすることなどは考えられません。

なぜなら、外交使節公館の前に設置されるのと、韓国企業の私的空間に設置されるのとは本質的に別問題だからです。

このような他国の私的空間に平然と政治介入するという行為そのものが、中国という国が、社会の根幹に置くべき<近代社会>の価値観を置き忘れて異常に肥大した大国になってしまったことの証です。

中国という国は、皮肉でも当てつけでもなく、今もそこにある「古代帝国」なのです。

市民社会の<自由>とは、公権力、あるいは宗教的権力が私的空間を侵害しないという原則の上に成り立っています。

私はかつてシャルリ・エブドに対するテロ事件の時に、フランスのライシテ(非宗教規範)を考える中から近代社会の 自由の意味を探ったことがあります。

関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-0051-1.html

権力者が恣意的に国民に自らの思想や宗教を強制したり、歴史観を統制することを許さないという前提で成り立っているのが<近代社会>なのです。

さきほど述べたAPAが公営企業ならば別と書いた意味は、<公>は原則として思想信条を押しつけてはならないからです。

<公>が唯一語ってよいのは、「公序良俗に反しない限り国民の自由は保障されている」という理念だけなのです。

第3に、この告発者のKatとSidが米国系女性だったことの意味です。
今年は南京事件から80周年に当たります。

中国は、「戦勝70周年」にも大規模な反日プロパガンダの世論戦を展開しました。

世論戦とは中国が平時において仕掛ける三戦、すなわら心理戦、法律戦のひとつです。

中国はこれを「砲煙の上がらない戦争」と位置づけて、血を流さずに相手を屈伏させる国際戦略としています。

中国は現在、一昨年にユネスコの記憶遺産に「南京大虐殺」を登録し、昨年秋からはこの記憶遺産展示国際ツアーを行っています。

既に仏北西部カン市で、昨年10月23日から12月15日まで「1937南京大虐殺・南京の6週間」という企画展が催されたそうです。

この折に展示された「記憶遺産」が、米国人宣教師ジョン・マギー の撮ったとされるマギー・フィルムやドイツ人ジョン・ラーベなどの証言であることに注目ください。

ジョン・マギー - Wikipedia
ジョン・ラーベ - Wikipedia

中国が巧みなのは、南京事件において複数の欧米人証言を大々的に取り上げ、それを中国の息のかかったハロルド・ティンパーリのような外国人ジャーナストに報道させていることです。
ハロルド・J・ティンパーリ - Wikipedia

0130_05.jpg

欧米人が日本の非道を糺弾することによって、あたかも中立性が担保され、信頼性が飛躍的に高まることを狙っており、中国はそれに成功しました。

今回もまた、おそらくKatとSidはなんらかの「仕込み」の一環として動き、「南京大虐殺80周年」合わせてユーチューブに投稿したと推測することが可能です。

なぜなら、APAチェーンには既に15年前からこの本は置かれていて、元谷氏が懸賞論文を主催しているのは、秘密でもなんでもないからです。

APAには多くの中国人を含む外国人観光客が押し寄せており、しかも常備本には英訳もつけられているにもかかわらず、今まで一度として問題視されたことはなかったからです。

ですから、私はこの2名のユーチューバーは何らかの意図の下にAPAに来訪し、この動画を投稿したと考えるのが、自然だと思いますが、憶測の域を出ません。

今後ですが、日本政府は一切介入すべきではありません。

それをすれば思うつぼです。

中国が狙っているのはAPAではなく、日本政府と日本企業すべてだからです。

また謝罪しないと、中国進出企業が危険にさらされるという人もいるようですが、正反対です。

謝罪すれば水に流して貰えると思うのは、日本人の悪癖です。

こんな経営者の思想信条で安易な謝罪をしてしまったら最後、中国共産党の歴史観に少しでも抵触するごとに謝罪し続けねばならないことになります。

中国が世論戦として仕掛けてきている以上、原則で対峙し日本の正当性を訴えていくしかないのです。

これこそ日本外務省が、戦後一貫してまったくやってこなかったことです。

外務官僚が国際社会で言ってきたことは、「もうその件では謝っています」ということの繰り返しでした。

これで中国が仕掛けてくる歴史戦に対抗しようというのですから、なんともかとも。

そのツケがまた回ってきたというだけにすぎません。

スポンサード リンク
[ 2017年1月30日 ]

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ