アイコン 韓国車の海外販売不振の原因は何だろうか・・・問題の8項目

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現代・起亜の販売不振の原因は、韓国のTHAAD配備に対する中国の制裁による消費者の不買だけだろうか。米国では総販売台数が今年になりマイナスが続いており、韓国勢はこうしたなか、米国でも苦戦を強いられている。

 

現代・起亜グループの販売推移
 
国内販売
海外販売
合計
 
販売台数
前年比
販売台数
前年比
販売台数
前年比
2017年5月
104,129
-4.0%
482,968
-14.3%
587,097
-12.7%
2017年4月
103,876
-3.8%
470,181
-14.0%
574,057
-12.3%
2017年3月
111,386
-1.2%
532,765
-9.6%
644,151
-8.8%
2017年2月
92,271
4.9%
476,897
1.1%
569,168
1.7%
2017年1月
80,112
-11.7%
461,300
-0.5%
541,412
-2.0%
2016
1,193,642
-3.9%
6686624
-1.3%
7,880,266
-1.7%
2015
1,241,621
7.9%
6,774,124
-1.2%
8,015,745
0.1%
2014
1,150,391
4.6%
6,854,761
6.0%
8,005,152
5.8%
 
現代・起亜グループの中国とアメリカの販売推移
 
中国
アメリカ
/万台
販売台数
前年比
販売台数
前年比
2012
134.00
8.7%
126.00
 
2013
157.75
17.7%
125.50
-0.4%
2014
176.61
12.0%
130.50
4.0%
2015
167.88
-4.9%
138.70
6.2%
2016
179.20
6.7%
142.20
2.5%
2017年1月
11.01
-11.1%
8.20
-1.5%
2017年2月
9.12
-1.7%
9.50
-6.9%
2017年3月
7.20
-52.6%
11.80
-11.2%
2017年4月
5.11
-65.2%
12.15
-3.0%
2017年5月
11.85
-11.6%
 
1、中国における韓国のTHAAD配備にかかわる不買、
以前は米国より中国が一番好きだった韓国民、THAAD制裁を受け、いまや一番嫌いな国は中国となっている。なんと日本より嫌いというから、その激しさが理解できる。最近は幾分飛行機の航路も回復し、雪解けムードもあり、好転してきているとみられるが、相手が百戦錬磨の中国だけに
制裁解除がどれほど進むのかは不明。
文政権は設置した2基については設置を認め、追加配備用に持ち込まれている4基については認めない方針を打ち出し、中国に対して配慮したつもりの政策を採る。当然、THAAD配備に付随するXバンドレーダーはせっちされたままだ。中国がどう判断するか。一方、韓国危機でもある北朝鮮のミサイル開発は続いている。
文政権や韓国民にとって、北朝鮮の核・ミサイル開発は、中国が言うように、北朝鮮と米国の2国間の問題として、まるで他人事に終始しているようだ。
制裁緩和は習の気分しだいというところだろうか。
 
2、中国車性能向上
中国車がデザイン(パクリ)だけではなく、性能も向上してきており、韓国車との敷居がなくなってきている。性能のバックアップしているのは日本の自動車部品メーカーでもあるが・・・。
 コストパフォーマンスは一般に、日米欧車が100とした場合、韓国車は70~80、中国民族車は50~60とされる。
 
3、中国では新たにそれぞれ30万台生産キャパの2工場を建設。
すでに2016年に河北省滄州の工場は完成し稼動している。今年には重慶工場も完成する。完成すれば、現代・起亜の中国での生産キャパは280万台に達するという。(習朴蜜月時代に進出を決定したもの)
稼働率が悪化すれば利益を圧迫することになる。
また、総投資額2兆円規模でソウル中心街に超超高層ビルの本社ビル含む複合施設を建設中でもある。土地は国有地であったため市場価格5千億円とされるものを1.5兆円で購入しており、帳簿価格を時価評価に換算しなおせば無理が生じることになる。
中国での販売不振と2工場新設および本社ビル開発が利益そのものを圧迫することになる。
 
4、アメリカでの落ち込みは安全性への危惧か
 アメリカの消費者団体から高い評価を受けている車両もある現代・起亜であるが、一方で、内部告発により、安全に関する32項目のリコール隠しが発覚。韓米当局に通知され、一部リコールするに至った。しかし、韓国では当局が数項目につき、リコールを進めたものの、現代自はリコールする必要はないとして対立、当局が強制リコールを命ずる始末。
 こうした情報は、米国でも流れていることから、消費者も購入を躊躇しているものと見られる。
アメリカでの交通死亡事故件数は非常に多く、(2012年の)10万人当たり交通事故死者数は10.4人(日本4.1人)、(韓国は10.8人・・・イライラ人が多い国民性)であり、車両自体の安全についてはうるさい。
米国で安全性と性能が認められたSUBARUは、ビッグヒット車両もないものの確実に販売台数を長期間にわたり伸ばし続けている。
 
5、米国では、自動車販売台数の伸びが終わった。
米国では今年になり、販売不振が続いている。1~5月累計で前年同期間比▲2.0%減であるが、マイナスが1から5月まで続いていることに販売ピーク説が台頭している。
そのため、販売する各自動車メーカーは大幅なインセティブ(販売奨励金)により、販売台数を伸ばそうと懸命になっている。
 しかし、現代・起亜は、中国販売不振により、いつもならば率先して講じるインセンティブを控えめにしているものと見られる。元々安いというコスパはあるが、中古引取り価格など考慮すれば、値引きが控えめではほかへ流れてしまう。
 
6、米国ではトランプ政権が誕生し、保護主義色を打ち出している。
すでにトヨタのメキシコ工場建設計画を批判し、メキシコ産のトヨタ車には高関税をかけると脅迫している。
 韓国勢は、米国に現代と起亜がそれぞれ30万台の生産キャパの工場を持っている。両社は昨年142万台を販売しており、6割以上が韓国などから輸出された車両となっている。FTAは締結しているものの貿易巨額赤字問題をトランプは槍玉に挙げており、米国に工場建設を迫られる可能性がある。過去、日本がそうであったように。
 
 
 

[ 2017年6月 9日 ]
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