アエッフェ危機、欧州ファッション界に広がる"中堅ブランドの淘汰"/日本の消費者にも影響しかねない再編の波
イタリアのファッション企業アエッフェ(AEFFE)が、本社従業員220人の削減に踏み切る見通しが明らかになった。傘下には日本でも人気の「モスキーノ(MOSCHINO)」「アルベルタ フェレッティ」などがあり、今回の再建策は日本市場にとっても無関係ではない。
■ なぜ急激に業績が悪化したのか
アエッフェは今年に入って収益が急速に悪化。
2025年上期の売上高は前年同期比27.5%減、純損失は約51億円と、経営の厳しさが数字に表れている。
背景には、
* 世界的なラグジュアリー需要の減速
* 中堅ブランドが価格競争力を失いつつある構造問題
* 中国・米国の高級品市場の失速
といった世界共通のトレンドがある。“トップブランド以外が苦しくなる”流れが、アエッフェに直撃している。
■ 倒産法の適用は「破産」ではなく再建のための措置
10月に同社が申請したイタリアの倒産法(CNC)は、日本の民事再生法に近い制度。
倒産ではなく、外部の専門家の助けを受けながら債務の整理と事業継続を図るための手続きだ。
とはいえ、
* 中間決算の発表延期
* 赤字決算の公表
など、財務改善は容易ではないことを示唆している。
■ ホリデーシーズンの解雇に労組と政府が動く異例の展開
解雇予定者は約220人。ホリデーシーズン直前の解雇はイタリア国内でも強い反発を呼び、労働省と企業・メードインイタリー省が協議に介入する事態に発展した。
2026年1月には企業と労組の話し合いが改めて行われる予定だ。
■ 日本市場への影響は?
アエッフェ傘下のブランドは日本でも百貨店やセレクトショップで展開されている。事業再建が難航すれば、
* ブランド撤退
* 店舗縮小
* 商品供給の遅れ
など、日本の小売現場にも影響が及ぶ可能性がある。
また、ブランドの“身売り”が進めば、外資による買収や経営権移動が起き、日本での展開方針が大きく変わる可能性も否定できない。
■アエッフェの危機は“欧州ファッション再編”の象徴
今回のアエッフェの経営難は、単なる一企業の問題ではなく、
「中堅ファッションブランドが生き残れない時代」に入ったことを象徴している。
日本のファッション市場も欧州ブランドへの依存度が高く、他人事ではない。
2026年の協議と再建策の行方は、日本の百貨店やアパレル企業にとっても重要な注目点となるだろう。





