追報:(株)阪神服装/自己破産申請 <兵庫> 高級衣料品製造 負債62億円
続報。(株)阪神服装(所在地:兵庫県西宮市笠屋町23-39、代表:伊原祐治)は12月19日、神戸地裁尼崎支部において自己破産を申請した。
負債総額は約62.6億円。
同社は、1973年創業の婦人服縫製加工業者で、プレタポルテ向けの高級婦人服を中心に事業を展開してきた。近年はスポーツウエアや制服分野にも進出し、売上高は2025年5月期に約232億円まで急拡大した。しかし、事業拡大に伴い運転資金が急増し、借入金に依存した資金繰りが続いたうえ、不明瞭な取引が発覚して資金調達が滞り、資金繰りが行き詰まったことから、2025年10月24日に事業を停止、今回の措置となった。
申請代理人には「弁護士法人東町法律事務所」の幸寺覚弁護士(電話番号:078-392-3100)ほかが任命されている。
業界分析
倒産の主因は、急激な事業拡大による資金繰り悪化にある。売上高は大幅に伸びていたものの、縫製業は受注から回収までの期間が長く、人件費や外注費などの先行支出が多い。成長局面で運転資金需要が膨らむ中、借入金で賄う体制が限界に達していた。
加えて、不明瞭な取引の発覚により金融機関の信用が低下し、追加融資が難しくなったことが致命傷となった。「黒字倒産」に近い構図であり、利益や売上規模の拡大よりも、資金管理とガバナンス体制の脆弱さが経営を揺るがした事例といえる。
このケースは、アパレル・縫製業界に共通する「成長=安定ではない」という現実を示しており、規模拡大に見合った資金計画と内部管理体制の重要性を浮き彫りにしている。





