アイコン ライブ配信「エブリライブ」が事実上停止 従業員を一斉解雇、配信報酬や給与に未払い


ライブ配信アプリ「everylive(エブリライブ)」の運営が突如止まり、従業員の解雇やライバーへの報酬未払いが相次いでいる。運営会社のエブリライブ(株)(東京都港区)は2026年6月初旬から連絡が取りにくい状態となり、アプリを含むサービスは事実上の停止状態に陥った。

東京商工リサーチの報道によると、元従業員には5月31日夜、社内チャットを通じて「トラブルが発生した」として自宅待機が指示された。待機は6月2日まで続き、翌3日には会社から貸与されたパソコンや携帯電話などを持って出社するよう求められたという。

会社に集められた従業員には、その場で解雇が通告された。解雇通知には、経営上の事情から事業継続が困難となり、破産手続開始の申立てを予定している旨が記載されていたとされる。商業登記上では同じ6月3日付で代表者が交代し、取締役5人が辞任した。

解雇された元従業員の証言では、正社員を含む大半の従業員が契約を打ち切られ、5月分の給与も支払われていないという。ただし、解雇された人数や未払い給与の総額について、会社側から詳細な説明は公表されていない。

 

スポンサーリンク
 
 

ライバー事務所が報酬を立て替え

未払い問題は、従業員だけでなく、アプリで活動していたライバーや所属事務所にも広がっている。

SmartFLASHの取材記事では、あるライバー事務所への入金が停止し、約180万円の未払いが発生したと報じられている。同事務所は所属ライバーへの支払いを滞らせないため、自社資金で報酬を立て替えたという。

このほかにも、複数のライバー事務所や関係先で、数十万円から数百万円規模の未払いが生じているとの証言が出ている。予定されていた広告や出演企画が履行されず、約400万円の損害が生じたと訴えるイベント会社もある。

ただし、これらは関係者が申告した金額であり、会社側や破産管財人が認定した債権額ではない。ライバー、代理店、従業員、取引先を含めた未払い総額は、現時点で明らかになっていない。

 

停止直前までイベントを告知

エブリライブの公式サイトには、2026年5月25日付の配信イベントをはじめ、同年10月に開催予定の音楽フェスなど、複数の企画が掲載されていた。利用者や取引先から見れば、事業停止を予想させる説明がないまま、突然サービスが止まった形となる。

同社はライブ配信だけでなく、動画、コミック、ゲーム、ライブコマースなどを扱う総合エンターテインメント事業への展開を進めていた。一般ライバーに対しては、一定額以上の報酬を翌月末に指定口座へ振り込む制度を設けていたことが、過去の報酬制度に関する発表から確認できる。

 

関係会社の取引実態にも疑義

今回の混乱には、エブリライブと関係の深い(株)ブレインイノベーションの経営問題が影響した可能性が指摘されている。両社は同じ建物に本社を置き、2026年6月には同一人物が両社の代表者に就任した。

ブレインイノベーションでは5月末に旧代表と連絡が取れなくなり、同社が手がけていたとされるファクタリング事業について、新経営陣が取引先とされた企業に確認したところ、取引実績を確認できないとの回答があったと報じられている。

新経営陣は、事業や取引の実在性に重大な疑義があり、内容次第では子会社を含むグループ全体の経営基盤が崩壊する可能性があると説明している。グループ内の資金供給が停止し、エブリライブが給与やライバー報酬、システム維持費などを支払えなくなった可能性は考えられるが、具体的な資金の流れは判明していない。

現段階で、架空取引や資金流用が公的機関によって認定された事実は確認されていない。ブレインイノベーション側で浮上した問題が、どのような経路でエブリライブの事業停止につながったのかについても、今後の調査を待つ必要がある。

 

「月商1億8000万円」の扱いには注意

一部報道では「月商1億8000万円」との表現が使われている。しかし、記事本文では最盛期に月間1億8000万円以上の資金が動いていたとされるだけで、運営会社の月間売上高なのか、投げ銭などを含むアプリ内の流通総額なのかは明確にされていない。

このため、会社の確定した月商として扱うのは適切ではなく、「最盛期には月間約1億8000万円の資金が動いていたと報じられている」など、情報の出所と性質を示した表現にとどめる必要がある。

 

破産開始決定は未確認

2026年7月29日現在、裁判所がエブリライブについて破産手続開始を決定したとの公表情報は確認できていない。元従業員に渡された通知には破産申立てを予定していると記載されていたものの、実際に申立てが行われたのか、裁判所が受理したのかは不明である。

したがって、現時点で同社を「破産した」と断定することはできない。「破産申立てを予定していると説明し、事業が事実上停止している」と表現するのが妥当だ。

今後は、破産申立てと開始決定の有無、負債総額、ライバーや代理店への未払い額、従業員の未払い賃金、関係会社との資金移動の実態が焦点となる。

 

※関係者が申告した未払い額や損害額は、会社側または裁判所が確定した債権額ではありません。
※破産手続の進行状況など、新たな事実が判明した場合は内容が変更される可能性があります。
※記事は2026年7月29日時点で確認できた情報に基づいています。

 

 

 

 

 

 

[ 2026年7月29日 ]
スポンサーリンク
  

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧