飲食・食品関連業倒産

アイコン 【倒産企業続報】「かに御殿」のマルヨシ水産が破産 白老の巨大クマとサケ、負債約3.24億円


北海道白老町の観光施設「網元感動市場 かに御殿」を運営していた(株)マルヨシ水産(北海道白老郡白老町字竹浦、法人番号:3430001054643)が、2026年9月3日、札幌地裁室蘭支部から破産手続きの開始決定を受けた。

同社は2026年7月20日に事業を停止し、自己破産申請の準備に入っていた。JC-NETでも7月22日に「かに御殿」運営会社の自己破産申請準備を報じており、今回はその続報となる。

負債総額は申請準備段階の報道で約3億2400万円。コロナ禍以降の観光客減少などで業績が悪化し、2025年5月期の年間売上高は約1億5000万円まで縮小していたと報じられている。

 

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7月20日に事業停止、9月に破産開始決定

マルヨシ水産は2026年7月20日に事業を停止し、事後処理を専門家に一任して自己破産申請の準備に入った。

これに伴い「かに御殿」も営業を終了。北海道内のテレビ局や全国メディアが、白老町の観光名所の突然の閉鎖として相次いで報じた。

その後、法的手続きが進み、9月3日に札幌地裁室蘭支部から破産手続きの開始決定を受けた。

財産状況報告集会などの期日は2026年12月4日午前11時。事件番号は令和8年(フ)第65号となっている。

巨大なクマとサケで知られた白老「かに御殿」

マルヨシ水産を象徴する施設が、白老町の国道36号沿いで営業していた「網元感動市場 かに御殿」だった。

店舗屋根に設置された巨大なクマとサケのオブジェが特徴で、道路からも一目で分かる外観から、長年にわたり白老・虎杖浜地区のランドマークとして知られていた。

施設ではカニやホタテ、ウニ、アワビなど北海道産を中心とする海産物や土産品を販売するほか、大型レストランを併設。団体観光客なども受け入れていた。

NTT東日本も過去の導入事例で、かに御殿を「地域のランドマーク」と紹介しており、観光客だけでなく国道を利用するドライバーにも広く知られた施設だった。

会社公表では1966年創業、1980年に法人設立

同社が2022~2023年に発表した資料では、マルヨシ水産は1966年創業としている。

法人の設立は1980年5月。資本金は1800万円で、観光レストラン「かに御殿」の運営を主要事業としていた。

一部の信用調査・業界資料には異なる創業年の記載もあるが、会社自身が公表した資料では1966年創業となっているため、本記事では会社公表値を採用する。

海産物販売と大型レストランを展開

かに御殿では、生鮮・冷凍のカニをはじめ北海道の魚介類や土産品を販売していた。

レストランではカニ料理や海鮮料理のほか、ジンギスカンなど北海道を意識したメニューも提供し、国内外の観光客や旅行団体を受け入れていた。

インターネット通販にも取り組み、Yahoo!ショッピングでは株式会社マルヨシ水産を運営会社とする「かに御殿」ストアを展開。北海道の海産物や加工品を販売していた。

したがって「かに御殿」は単なる取引先や販売先ではなく、マルヨシ水産自身が運営していた観光施設・通販ブランドである。

「かにめし」をMakuakeで展開

コロナ禍以降は、店舗で提供していた商品の通販展開にも力を入れていた。

2022年には、本ずわい蟹を使用した「かにめし」をクラウドファンディングサイト「Makuake」で販売。

会社発表ではプロジェクト開始後早期に目標金額を達成し、その後も商品をリニューアルして再度Makuakeで販売するなど、観光客向け店舗に依存しない販売経路の開拓を進めていた。

「かにめしの具」は白老町のふるさと納税返礼品としても取り扱われるなど、地域商品としての展開も図っていた。

コロナ禍で観光客が減少、売上高は約1.5億円に

経営環境が大きく変化したのは2020年以降だった。

北海道内の報道によると、新型コロナウイルス感染拡大で観光客が大幅に減少。大型観光施設として団体客や外国人観光客などを受け入れていた同店は大きな影響を受けた。

その後、観光需要は回復傾向にあったものの、2025年5月期の年間売上高は約1億5000万円にとどまったとされる。

資金繰りが悪化し、先行きの見通しが立たなくなったことから事業継続を断念。2026年7月20日に事業停止へ至った。

負債総額は2025年5月期末時点で約3億2400万円と報じられている。

マルヨシ水産・かに御殿の概要

法人名 株式会社マルヨシ水産
法人番号 3430001054643
所在地 北海道白老郡白老町字竹浦
創業 1966年(会社公表)
法人設立 1980年5月
資本金 1800万円(会社公表)
運営施設 網元感動市場 かに御殿
主要事業 海産物・土産品販売、観光レストラン、通信販売など
2025年5月期売上高 約1億5000万円(報道値)
事業停止 2026年7月20日
破産開始決定 2026年9月3日・札幌地裁室蘭支部
負債総額 約3億2400万円(申請準備時点の報道値)

JC-NETでは2026年7月22日に同社の自己破産申請準備を報じていた。その後、9月3日に裁判所から破産開始決定を受けたことで、法的整理が正式に開始された。

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