倒産情報

アイコン 【栃木】電子基板設計のダブル・エー・ピーが破産 1980年設立、日本精工・日立Astemoなどと取引実績


栃木県小山市でプリント基板の設計・製作や電子機器の開発を手掛けていた(株)ダブル・エー・ピーが、2026年10月21日に宇都宮地裁から破産手続き開始決定を受けた。事件番号は令和8年(フ)第149号。

同社は1980年12月設立。電子機器の回路設計からプリント基板の製作、部品実装、完成品の組立までを手掛け、自動車関連や情報通信機器、産業機器分野で事業を展開していた。

2025年の企業紹介資料には、日本精工、日立Astemo、TBK、サクサ、シチズン時計などが主要取引先として掲載されていた。2026年3月には営業職の求人も行っていたが、その後の事業停止時期や破産に至った詳しい原因は確認できていない。

 

スポンサーリンク
 
 

1980年設立、プリント基板設計から電子機器開発へ事業拡大

ダブル・エー・ピーは1980年12月、栃木県小山市本郷町で設立された。設立時の資本金は100万円で、プリント基板の設計や一般電子機器の設計などから事業を開始した。

1988年にはプリント基板設計用のCADを導入。1991年11月に小山市横倉新田へ新社屋を建設して移転した。

1995年4月には資本金を1000万円に増資するとともに、電子部品の販売を開始。電子機器の開発・製造にも事業領域を広げ、基板設計から部材調達、製造・組立まで一貫して対応する体制を整えていった。

その後も設計環境の高度化を進め、2003年には新たなCADシステム「Allegro」、2004年には「CADVANCE」を導入。2005年には伝送線路シミュレーションを取り入れるなど、電子回路設計分野の技術力向上に取り組んでいた。

CPUボードや無線機器、モーター制御装置などを開発

同社は電子機器の開発・試作を得意とし、少量多品種の受託生産に対応していた。

2025年の「めぶきFGものづくり企業フォーラム」の企業紹介では、CPUボード、Bluetooth Low Energy(BLE)対応の無線機器、モーター制御装置などの開発・製作技術を紹介していた。

用途としては、情報通信分野のBLE端末やウェアラブル端末、産業機器分野の完成品検査装置、電源装置、モータードライブ関連機器などを挙げていた。

プリント基板の設計だけでなく、電子部品の調達、基板実装、完成装置の組立までを一括して管理することが特徴だった。

過去の会社紹介資料によると、基板設計を自社で担当する一方、基板製造や実装、組立などには協力会社の生産体制も活用していた。製造工程のすべてを自社工場で行っていたわけではなく、外部企業と連携して製品開発から納品までを担う事業モデルだった。

日本精工、日立Astemoなどと取引実績

2025年のめぶきFGものづくり企業フォーラムに掲載された同社の企業情報には、主要取引先として日本精工(株)、日立Astemo(株)、(株)TBK、サクサ(株)、シチズン時計(株)などが記載されていた。

自動車関連、情報通信機器、産業機器を取引先の業界・市場として挙げており、精密機器や産業用電子機器の開発・製造に関わっていたことが分かる。

同資料には従業員10人と記載され、少数ロットの電子機器受託製造(EMS)を得意分野としていた。

なお、これらの主要取引先や従業員数は2025年の企業紹介資料に記載された情報であり、2026年10月の破産開始決定時点まで取引が継続していたかは確認できていない。また、今回の破産によって取引先企業に影響が生じたことを示す情報も確認できていない。

2026年3月には営業職を募集、従業員9人との記載

同社は2026年3月16日付のハローワーク求人で、プリント基板設計や電子機器開発に関する営業担当者を募集していた。

求人票では、東京や神奈川を含む関東圏での営業活動を想定し、既存顧客への対応や新規取引先の開拓を担当する正社員を募集。従業員数は9人、資本金は1000万円と記載されていた。

2025年の企業紹介資料では従業員10人だったが、集計時点や基準が異なるため、両者の差をそのまま人員削減と判断することはできない。

また、求人の掲載は当時の採用活動を示すものであり、破産開始決定まで通常営業を継続していたことを意味するものではない。

10月21日に破産開始決定、負債総額は確認できず

ダブル・エー・ピーは2026年10月21日、宇都宮地裁から破産手続き開始決定を受けた。

破産管財人には福永峰和弁護士が選任された。破産債権の届出期間は2026年11月30日まで。財産状況報告集会、一般調査、廃止意見聴取、計算報告などの期日は2027年1月26日午後1時30分に指定されている。

同社の直近の売上高、負債総額、事業停止日、破産に至った詳しい経緯は確認できていない。

約45年にわたり電子機器やプリント基板関連の事業を手掛けてきた同社だが、現在の事業承継先や、過去の取引先との契約・受注案件の取扱状況についても確認できていない。

ダブル・エー・ピーの会社概要

法人名 株式会社ダブル・エー・ピー
所在地 栃木県小山市
法人番号 2060001014859
設立 1980年12月
資本金 1000万円(過去の会社資料)
主な事業 プリント基板設計・製作・実装、電子機器開発・試作・受託製造、電子部品販売
従業員数 10人(2025年企業資料)/9人(2026年3月求人票)
破産開始決定 2026年10月21日・宇都宮地裁
事件番号 令和8年(フ)第149号
負債総額 確認できず

参考資料:常陽銀行・めぶきFGものづくり企業フォーラム2025、同社作成の会社紹介資料(常陽銀行公開)、Gビズインフォ法人情報

スポンサーリンク
  

 

 

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧