東京ドバイ原油価格/9万7千円 18年ぶりの高値 政府補助金拡大へ
日本の原油取引価格が現在、リーマンショック直前の暴騰価格来の高騰となっている。WTI価格は一時の100ドル台より下落しているが、90ドル台を挟み、トランプのイラン戦争は11月3日の中間選挙まで小康状態となっていたものの、10月に入りホルムズ海峡において、イランによるタンカー攻撃が再び増加している。
さらに7月20日からイラン戦争の拡大によるイエメンフーシ派とサウジアラビアの戦争により、紅海南端のマンデブ海峡をフーシ派が封鎖、紅海側のサウジ-ヤンブーからの積み出しが北回りになり、スエズ運河-地中海-大西洋-喜望峰-インド洋経由となり、ペルシャ湾から日本への航路が20日間、紅海からは22日間、スエズ喜望峰経由50日間と倍以上の日数を要し、タンカーによる物流経費が倍以上に上昇している。
ペルシャ湾側のホルムズ海峡は米海軍の護衛やイラン側に通行料を支払い積み出しも多く、トランプイラン戦争前の8割まで通航船舶数が増加していた。しかし、イランは9月下旬から再び、ペルシャ湾、ホルムズ海峡、オマーン湾において船舶攻撃しており、再び、ホルムズ海峡通航船舶数が減少している。
更に、フーシ派とサウジの戦争は、サウジがイエメンの暫定政府軍や部族を支援し、フーシ派とイエメン内で衝突、これを支援する形でフーシ派の拠点や陣地、およびイエメン最大の都市サヌアのフーシ派を攻撃している。その報復としてフーシ派はサウジの首都の空港や原油生産施設・原油精製施設、原油貯蔵施設、パイプラインなどが攻撃されており、中東産原油の価格が高騰する原因ともなっている。
日本の原油価格は、ドバイ原油の取引価格、為替、物流航路により構成されている。
ドバイ原油はWTI価格に置き換えられ、為替を掛ければ単純WTI価格での日本の輸入価格が決定する。
2022年6月のWTI価格が120ドルだった時、為替は円高ながら136円だったことから、東京ドバイ原油(プラッツドバイ原油)の取引価格は、86,280円をピークに半年後は68,356円まで下落している。
日本の輸入原油の取引価格はリーマンS直前の2008年7月以来の高値となっている。
7月の原油や石油製品の輸入実績は、中東産がホルムズ海峡からの輸入が急増し、米国産は長期契約からか、激増状態が続いている。
対ドル円も一服し、原油価格は高騰ながら95ドル前後、東京ドバイ原油の価格が高騰する原因は、ホルムズ海峡やマンデブ海峡経由の原油輸入がお大幅に減少していることにあるとみられる。
フーシ派とサウジの戦争はイエメンの内戦を、フーシ派と戦っている暫定政府軍や部族(部族軍を持ち)をサウジが支援していることにあり、2015年から2022年の停戦まで戦争が状態になっていた。
6月、イラン戦争も終戦交渉に入り、フーシ派は米軍がイランを攻撃しなければ、参戦しないとしていたが、終戦交渉が破綻、フーシ派は内戦相手を支援するサウジを攻撃して2022年6月からの停戦が破綻、紅海のサウジタンカー攻撃、パイプラインなど原油施設や首都空港など攻撃しており、報復合戦に収拾の目途は立っていない。
フーシ派が内戦状態にあるのは、暫定政府軍だけではなく、比較的大きな部族だけでも10以上あり、それぞれが部族軍を持ち、利害で動く部族、暫定政府は統率できていない。また、イエメンでは2025年、東部の原油埋蔵地帯の開発を巡り、南部暫定評議会(南部5県が参加)をUAEが支援し埋蔵県を傘下におさめ、暫定政府をサウジが支援し対立するという内戦により、暫定政府は昨年12月までにサウジに政府施設を移している。
このように、イエメンは北西部の山岳地帯を支配するフーシ派の部族だけの問題ではなく、こうした部族間の内戦、それを支援する外部勢力により、内戦は泥沼化し、連れてサウジとの戦争も激化している。
フーシ派は米軍とは昨年休戦協定を締結しており、フーシ派は米軍が直接攻撃しない限り、米軍を攻撃しないとしており、トランプも中間選挙前に戦争拡大となるフーシ派攻撃は、サウジがいくら要請しても応じないものとみられる。ただ、選挙後は上下院とも負けても大統領特権でトランプはやりたい放題を続けることから、戦争状態は迎撃・攻撃ミサイルが米本土でも枯渇しない限り、続けるものとみられる。
サウジの首都リャドは米製ミサイルにより迎撃網が構築されているが、サウジは原油施設の防衛のため、これまでも使ってきており、リャドの空港が攻撃されるなど、迎撃率の悪化はPAC3など迎撃ミサイルの不足によるものとみられる。サウジは韓国製迎撃ミサイルの神弓2も大量に購入している。
トランプは世界中の米軍施設からかき集め、売却先国から借用までしてウクラインやイスラエル、湾岸諸国に提供しており、大幅に不足しており、極秘のPAC3の設計図面もすでにウクライナに提供しているとみられ、サウジにも提供するものとみられる。
イラン戦争が続く限り、原油価格の高止まりは続く。
米国では中間選挙を前にして、原油価格は4割上昇、ガソリン価格も4割、軽(ディーゼル)6割、ジェット燃料に至っては8割近く上昇している。
中間選挙はこの石油類の高騰が票に結び付けば民主党の圧勝、結びつかなければトランプ党の勝利となる。
日本のガソリン価格は政府補助により小売価格170円前後となっているが、これまでの石油類に対する政府補助金は8兆円以上になっているという。輸入原油価格が上昇すれば、さらに補助金は拡大し、日銀と共喰いの国債の紙切れ残が増加することになる。
スクロール→
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東京ドバイ原油 |
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プラッツドバイ原油 |
WTI |
為替 |
|
|
|
月末 |
円/KL |
ドル |
対ドル円 |
|
|
19/12. |
42,920 |
59 |
109.15 |
|
|
20/6. |
27,626 |
39 |
107.73 |
|
|
20/12. |
32,600 |
48 |
103.33 |
|
|
21/6. |
48,582 |
74 |
110.55 |
|
|
21/12. |
53,155 |
72 |
115.12 |
|
|
22/6/6.. |
86,280 |
115 |
136.20 |
22/3.露制裁 |
|
22/12. |
63,862 |
79 |
132.14 |
|
|
23/6. |
64,422 |
70 |
144.85 |
|
|
23/12. |
68,356 |
71 |
141.40 |
|
|
24/6. |
81,202 |
81 |
160.93 |
|
|
24/12. |
70,160 |
70 |
157.89 |
|
|
25/3. |
66,700 |
71 |
149.14 |
トランプ関税戦争 |
|
25/6. |
57,390 |
65 |
144.13 |
|
|
25/9. |
62,430 |
62 |
148.07 |
|
|
25/12. |
58,950 |
57 |
155.98 |
|
|
26/1. |
63,100 |
65 |
153.80 |
|
|
26/2. |
66,300 |
67 |
156.05 |
26/2/28.イラン戦 |
|
3/23. |
93,350 |
88 |
158.43 |
|
|
26/3. |
87,150 |
101 |
158.71 |
|
|
4/6. |
80,210 |
114 |
159.68 |
|
|
26/4. |
91,050 |
105 |
156.57 |
|
|
5/18. |
89,780 |
109 |
158.83 |
|
|
26/5. |
81,180 |
87 |
159.26 |
|
|
6/24. |
70,920 |
70 |
161.77 |
終戦交渉 |
|
26/6. |
70,140 |
70 |
162.54 |
交渉破綻 |
|
7/21. |
79,870 |
85 |
163.03 |
|
|
7/31. |
73,090 |
84 |
157.72 |
|
|
8/31. |
77,570 |
85 |
159.73 |
|
|
9/15.. |
83,190 |
105 |
155.08 |
サウジ戦争激化 |
|
9/30. |
85,770 |
90 |
157.39 |
|
|
10/13. |
93,950 |
92 |
158.34 |
|
|
10/14.ing |
97,280 |
94 |
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スクロール→
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26年7月の原油輸入実績/石油統計/経産省 |
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KL |
輸入構成 |
前年比 |
|
米国 |
4,336,357 |
37.0% |
460.6% |
|
中東 |
6,897,089 |
58.9% |
78.6% |
|
うちUAE |
3,508,329 |
29.9% |
81.6% |
|
うちサウジ |
3,204,880 |
27.3% |
92.6% |
|
中南米 |
370,909 |
3.2% |
215.8% |
|
その他 |
114,904 |
0.9% |
|
|
合計 |
11,719,259 |
100.0% |
117.0% |





